世の多くの人々を眺めていて思うのですが、なんて空疎な方々が多いのかと嘆きます。そんな人々は、ある意味世渡り上手であり、種々の人々に溶け込み活躍している、いわば成功者と評価される者達だと思います。
しかし、そんな人々と付き合っていて、言行不一致の数々や、根底にあるはずの意志の振れ感じる都度、なんて空疎な奴なんだと、その方への魅力が急激に色褪せてしまうのです。
アジャスターの活動においても、まったくそのことが云えると思います。専門知識が豊富で、説明力が豊かで、種々の問題に立て板に水が如く回答できるのが能力の高いアジャスターかと問われれば、ちょっと違うと思わざるを得ません。
私が過去に触れ合って来た、先輩アジャスターとか修理工場経営者でも同様ですが、魅力を感じる方というのは、もっと人としての泥臭い魅力に満ちた、具体的に云えば互いを人として認め、お互いの妥協点を見つけようと努力する方ではないかと思います。
過日、損保三社の提携・合併の報道がなされました。この合併の帰趨がどうかなるかは、最後まで判りはしません。しかし、業界トップで極めて高いプライドを持ったT社が座して待つ姿勢にいるとは考えられません。何れにしても、第2、第3の提携・合併への動きが出て来ることは間違いないでしょう。
そんな合併によって、まったく価値なく、ただただ安住していた総合職共は、弾き飛ばされて行くのでしょう。また、そんな総合職に小判鮫の如く吸い付き、下人のくせに上人だと勘違いした、つまり蟹工船の監督の様な、まったく実力のなきアジャスター管理職共の時代も終わる訳です。良いことだと思います。
私は、日本のクルマメーカーはビックスリー位に統合されてしまうだろうと思っていますが、損害保険会社もビックスリー位になっても不思議ではないと思います。しかし、何れにしても、ゼネラリスト共が実権を握ることに変わりなく、アジャスターの様な技能職(スペシャリスト)の未来は期待できないであろうと思わざるを得ません。