私の思いと技術的覚え書き

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韓国首相発言から思うdignity

2019-07-27 | コラム
 先日の報道では、韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相は25日の会議で、日本が今月4日から「安全保障上の運用見直し」として韓国向けの半導体素材(3品目)の輸出管理を厳格化し、来月にも輸出上の手続きを簡素化する「ホワイト国」から韓国を除外する方針を示していることについて、以下を語ったという。
 「事態をこれ以上は悪化させず、外交協議を通じて解決策を見つけるべきだ。日本がもし、状況を悪化させれば、『予期せぬ事態』へとつながる懸念がある」

 これを聞いて、日本の世論(たるものかどうかしらぬがNet戯れ言では)は、「予期せぬ事態とは戦争でも仕掛けるのか?」となどを、さらにヒートアップしている様だが・・・。

 この様子を見ていて、歴史で知る大東亜戦争(太平洋戦争)前夜のことを思わずにはいられない。我が国は、米国から、石油やくず鉄の禁輸など、次々と締め付けを繰り返されたあげく、最後通牒と云われるハルノートで中国、フランス領インドシナからの撤兵などを突きつけられ、もはやこのままでは国の未来はあり得ない。隷属するなら、到底勝てる見込みも確信できぬけどと、真珠湾攻撃の火蓋を切ることになったのだった。信頼できる論者は、米国に操られ、正に誘い出される様に先制攻撃に打って出たんであって、米国のルーズベルトは、それまで嫌戦世論だった米国民が一斉に、「リメンバーパールハーバー」の闘志に沸き、ほくそ笑んだのだろうと語っている。

 一般論で眺めれば、日本と韓国の軍事力を比べてみれば、双方とも非核保有国であることを前提にすれば、その通常兵器による戦力はほぼGNPに比例すると云われるから、日本が負けることはあり得ないだろう。しかし、幾ら相手が先制攻撃を仕掛けて来た故の防衛戦争だからといって、そこまで相手を追い詰め、「窮鼠猫を噛む」状態にまで追い詰め戦争を誘発させることがあったとしたら、これまた問題だと思う。

 ここで考えなければならないのは、それぞれの個々人も、組織も、そして国をも、dignity(ディグニティ)というものが、根幹を支えているということなのだ。ここで、dignityとは、辞書引きしてみると「威厳、尊厳、品位、気品、誇り」といった意味になる。外来語で云えば、プライドということになるだろう。

 何を小癪なという意見もあるだろう。しかし、今回の問題が米国だったらどうだろう。戦後、我が国は、恥じることも忘れ米国にこびり、へつらい過ごして来たんであって、今回の韓国への対応と同様を米国に取ることなんか夢物語も良いところだろう。それが、世論という確かかも判らないあいまいな空気の中で、何を生意気なといたずらに責め上げると、しなくても良い防衛戦争を誘発し、いたずらに生命財産を費消し、さらにそんな隙間を狙って中国に付け入る機会を作りはしないかと懸念するのだが・・・。

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