メカポンと聞いて、ガソリンエンジンのメカニカルポンプだと判る方は、相当深刻なカーキチの部類の方でしょう。(笑)
最近のこと、懇意な修理工場でベンツ230SLを見る機会がありましたが、これもメカポンの装着車です。
メカニカルポンプはそもそも航空機エンジン用として開発されたもので、背面飛行を含む急旋回などの姿勢変化と高G下において、キャブレーターの宿命となるフロート室液面の変位から逃れるものとして、ダイムラーベンツ社のエンジンなどで採用されだしたものです。
メカニカルポンプによる噴射は、ディーゼルエンジンの列型ポンプと同様、各シリンダー毎に独立したプランジャーで高圧化したガソリンを、インテークポートに噴射する方式のものです。(間接噴射)なお、ベンツ300SLだとか航空機用エンジンでは、シリンダー筒内噴射もありました。(直接噴射)
ドイツで有名なメカポンとして、クーゲルフィシャーというメーカーがありましたが、後年ボッシュ社に吸収合併され、クーゲルフィッシャーの名を聞くことはなくなりました。
ガソリンエンジンのメカポン装着車は、量産車としては世界的にみても極めて小数だけが採用されました。しかし、レーシングエンジンのフィールドでは、現在の電子制御式が一般化するまでは、スライド式スロットルバルブとの組み合わせにおいて、当然の様に採用され続けた時代がありました。
何故、メカニカルポンプが量産車に採用され難かったのかですが、制御が荒くドライバビリティが優れていなかったこともあると思います。それと、ディーゼルエンジンにおける軽油と異なり、ガソリンには潤滑油としての作用が少
なく、高圧を作り出すプランジャーの工作精度等、コスト高となたこと、耐久性に不安を抱えていたことなどがあったのだろうと想像しています。
私の愛する初期型ポルシェ911S(通称ナロー)でも、初期型はソレックス・ダウンドラフトキャブdしたが、後期型の911Sはメカポン仕様となり、馬力も10ps程アップしています。
※写真はベンツ230SLのメカポン本体部
最近のこと、懇意な修理工場でベンツ230SLを見る機会がありましたが、これもメカポンの装着車です。
メカニカルポンプはそもそも航空機エンジン用として開発されたもので、背面飛行を含む急旋回などの姿勢変化と高G下において、キャブレーターの宿命となるフロート室液面の変位から逃れるものとして、ダイムラーベンツ社のエンジンなどで採用されだしたものです。
メカニカルポンプによる噴射は、ディーゼルエンジンの列型ポンプと同様、各シリンダー毎に独立したプランジャーで高圧化したガソリンを、インテークポートに噴射する方式のものです。(間接噴射)なお、ベンツ300SLだとか航空機用エンジンでは、シリンダー筒内噴射もありました。(直接噴射)
ドイツで有名なメカポンとして、クーゲルフィシャーというメーカーがありましたが、後年ボッシュ社に吸収合併され、クーゲルフィッシャーの名を聞くことはなくなりました。
ガソリンエンジンのメカポン装着車は、量産車としては世界的にみても極めて小数だけが採用されました。しかし、レーシングエンジンのフィールドでは、現在の電子制御式が一般化するまでは、スライド式スロットルバルブとの組み合わせにおいて、当然の様に採用され続けた時代がありました。
何故、メカニカルポンプが量産車に採用され難かったのかですが、制御が荒くドライバビリティが優れていなかったこともあると思います。それと、ディーゼルエンジンにおける軽油と異なり、ガソリンには潤滑油としての作用が少
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私の愛する初期型ポルシェ911S(通称ナロー)でも、初期型はソレックス・ダウンドラフトキャブdしたが、後期型の911Sはメカポン仕様となり、馬力も10ps程アップしています。
※写真はベンツ230SLのメカポン本体部
プレス技術も金型技術も発達し続けているのですね。これも日本のマシニングセンター等の工作機械の優位性故にでしょうが、コンピュータの制御だけに依存したものだけでは、とっくに追い付かれていたことでしょう。
人間のひらめきや繰り返しの実験など、おっしゃる様な基礎技術によるブレークスルーが大切なんだろうと思います。