3学年だより「想定内」
五月に紹介した言葉を再掲しておく。「失敗する人」と「失敗しない人」の違いは何か。
~ 「失敗する人は、この方法は成功すると思って臨む。だからうまくいかないと落ち込むことにな る。でも、失敗しない人は、この方法は実験だと思って臨む。実験には成功も失敗もない。た だ結果があるだけだ。うまくいくという結果、うまくいかないという結果、どちらが出ても一 喜一憂したりしない。その結果を踏まえて次を考えるだけだ。失敗しない人ってのは、成功す る人のことではなく、失敗を失敗だと感じない人のことなんだ」(堀裕嗣・宇野弘恵『教職の愉しみ方 授業の愉しみ方』明治図書)~
今みなさんは、さしあたり共通テストに向けての最終チェックを行っている。すでにその先の準備の比重を重くしているか人もいるだろう。でも1月13日、14日、普通に試験会場に着くという事実を疑っている人はいないと思う。本当にそうだろうか。
直前にインフルエンザにかかることもあるし、当日の朝大雪で電車が動かない場合もある。ていうか、過去にあった。電車で寝過ごすとか、途中で具合いが悪くなるとか、受験票を忘れるとか。
試験会場のそばでナイフで刺されるという事件さえあったことを思いだすと、この世の中何があってもおかしくないのだ。
むしろ、順調に教室に入れたなら、それだけで偶然の重なり合った幸運だ。
さあ、これで安心と試験問題を開く。「えっ? 何この問題!」。相当準備してきたはずの人でも、そう感じてしまう問題が出題されることがある。平均点が40点をきった2022年の数学ⅠAなど、試験終了後、教室で泣いてしまった受験生もいたという。
いや、おどろかそうとして書いているのではない。それが本番だという話だ。
部活の大会でもそうだったではないか。本番の試合のときだけ、それまで一回も経験しなかったミスはしなかったか? つまり「失敗」するのが本番、思い通りにならないのが本番なのだ。すべては想定内。予想外のことがおこったときに、「なるほどそうきたか、全く想定内」と腹をくくろう。そこからが実力だ。
ラグビー部のみんな、花園初勝利おめでとう! 明日も思い切っていこう!!