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トイレで死闘

2021-09-29 06:45:07 | 日記
「トイレで死闘」という見出しにつられて手に取ってみた書籍だ。
内閣府男女共同参画会議委員等、数多くの公職を歴任している樋口恵子女史の著書だった。
そんなことはどうでもいいが、東京大学文学部卒業だという、そこには敬意を表したい。
早速、その顛末を聞いてみよう。

◆「老いるショック」という教訓
 1970年代だったか、オイルショックというものがあって、
 世の中と言うものは、永久に安定しているものではないということを思い知らされた。
 それと同様に著者は、こんな経験をしたという。
 それは我々健常者や、老人予備軍が留意しておくべき事柄のように感じたのでここに記(しる)しておきたい。

 著書は御年88歳のようですが、それは70歳代半ばの頃の話です。
 講演活動に全国を飛び回っている著者が、新幹線京都駅のトイレに入った時です。
 入ったトイレは和式でしたが、用を足して、水を流して一件落着、スッキリした気分で立ち上がろうとしたら、なんと立ち上がれない!!
 そんなバカな、と思ったそうです。
 でも何度ためしても、立ち上がれなかったのです。
 スッキリ気分はどこかに飛び去り、次の瞬間には冷や汗がたら~り、と言う状況です。
 トイレの個室には手すりはないし、汚く見える床に手をついて立ち上がるほどの決断力もない。
 膝の角度を変えたら何とかなるかとも思ったが、状況は改善しない。
 気持ちは焦り、パニック寸前だったそうな。
 結果、トイレットペーパーを大量消費することになったのだが、トイレットペーパーを床に敷き詰めそこに手をついて立ち上がれたそうだ。

 老いるとはこういうことのようです。
 昨日まで、もしくはさっきまでできていたことが、出来なくなるのです。
 筆者はこれを、「老いるショック」と名付けました。
 →なるほどです、さっきまでできたことが出来なくなるとは、恐ろしい話ですが、それが歳を重ねるということなんでしょうか。

 

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