2月12日東京文化会館大ホールで、リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ「影のない女」を観た(指揮:ワレリー・ゲルギエフ、演出:ジョナサン・ケント)。
字幕が徹底した文語だった。皇帝は自分を「朕」と言うし、うら若き皇后は「~するのじゃ」「参るぞ」「~せぬか」といった調子。だが乳母が自分を「それがし」と言うのは間違いだ。これは男の自称ですぞ。
バラクは「ロバでなく自分で担げば早く行ける・・」と歌いながら、実際は荷を積んだトラックに乗り込み下手に去る。なるほどこういうこともできるのか。
時々映像が使われる・・大空、鳥の飛翔、波、炎・・。
バラクの妻役のオリガ・セルゲーエワは、自在な歌いっぷりもさることながら声量がすごい。皇后役のムラータ・フドレイは透明感のある声が美しい。乳母役の歌手もうまい。
去年のブログにこの作品のことを「所詮男達の作ったオペラ」と書いたが、歌手から言うと、これは断然、女のオペラだ。
舞台美術は変。後半、車やらベッドやらが上からぶら下がってたり・・わけ分からん。
ラスト、バラク夫妻と皇帝夫妻が手を取り合うのはおかしい。この二組は全く違う世界に属するのだから。すべてを知っているのは皇后だけのはずだし。
ここだけ取っても、今回の演出には納得行かなかった。
字幕が徹底した文語だった。皇帝は自分を「朕」と言うし、うら若き皇后は「~するのじゃ」「参るぞ」「~せぬか」といった調子。だが乳母が自分を「それがし」と言うのは間違いだ。これは男の自称ですぞ。
バラクは「ロバでなく自分で担げば早く行ける・・」と歌いながら、実際は荷を積んだトラックに乗り込み下手に去る。なるほどこういうこともできるのか。
時々映像が使われる・・大空、鳥の飛翔、波、炎・・。
バラクの妻役のオリガ・セルゲーエワは、自在な歌いっぷりもさることながら声量がすごい。皇后役のムラータ・フドレイは透明感のある声が美しい。乳母役の歌手もうまい。
去年のブログにこの作品のことを「所詮男達の作ったオペラ」と書いたが、歌手から言うと、これは断然、女のオペラだ。
舞台美術は変。後半、車やらベッドやらが上からぶら下がってたり・・わけ分からん。
ラスト、バラク夫妻と皇帝夫妻が手を取り合うのはおかしい。この二組は全く違う世界に属するのだから。すべてを知っているのは皇后だけのはずだし。
ここだけ取っても、今回の演出には納得行かなかった。
だから4人とも最後は普通の現生の人間です。
あとはもう好みの問題でしょう。