まさか、松阪市の奥地でミャンマー北部の少数民族・カチン族の伝統祭事を実施できるなんて! 8月25日、26日に実施したマノー祭りは全ての関係者の努力が結実した奇跡のようなひとときでした。沢山の写真で紹介したいと思います。
私は2015年11月、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が政権交代を果たしたミャンマー総選挙の監視活動を行いましたが、その直後にカチン州に入り、内戦を巡る状況や環境破壊の象徴とされるミッソンダムについて調査を行いました。この時、案内して下さったのが今回の実行委員長を務めた上村眞由氏です。
異なる言語を持つカチン族の諸族は、連帯への思いを込めて毎年この祭りを行ってきましたが、2011年に始まったミャンマー政府軍とカチン独立軍の戦闘により10万人を超える国内避難民を生み出し、マノー祭りも7年間実施されていません。従って、カチン州から祭司や関係者を呼び、日本各地にいるカチン難民や数多くの難民申請中の方々と一緒に、ふるさとカチン州に似た風景が広がる松阪市飯高町波瀬にてこの伝統的なお祭りを実施しました。目にも鮮やかな彩り豊かな民族衣装、そして誰でも参加できる踊りを、参加者は心から楽しめたのではと思います。
前日には交流会を行い、歌や踊り、カチン料理を楽しみました。松阪市内から50キロ余り離れた山深い地の学校跡に100人近いカチン族の方々を受け入れ、カチン料理を始め、700食あまりを共に作るなどボランティアの方々のお力添えがあっての素晴らしいイベントになりました。私は踊りは大の苦手ですが、何となく踊れてしまったような気がしています?
なお、内戦により多くの国内避難民になっているカチン族の人々をサポートするため、9月17日には松阪市クラギ文化ホールでチャリティー・コンサートも行います。平和活動に尽力するソプラノ歌手・下垣真希さんの歌や、世界的二胡奏者の演奏もあります。申し込みは上村眞由(まさよし)さんまで(携帯:090-2683-4915)