ひねって・焼いて・陶

陶芸の様々な技法、釉薬、お会いした陶芸家の方々の話等々、私が陶芸で学んだこと、発見したことなどを綴ります。

常磐中学校PTA「ふれあい展」に出品

2013年01月14日 | 陶磁器展示会


毎年恒例の「ふれあい展」に出品しました。出品した3点の内、LEDランプと白い花器は以前作ったもので、完全な新作は赤の花器。これは、白の粗い土のひも作りで、螺旋状のモチーフが特徴。表面には釉薬を使わないで鬼板と弁柄をスプレー掛けした。鬼板は酸化焼成で少し黒ずんだ赤になる。下半分にはその上から弁柄をスプレー。弁柄は酸化で銀鼠のような色になる。ものすごくマットな表面だけど、印象としてはソフトに見える。今回初めてやってみた処理で大変気に入っている。今までは、釉薬か化粧土か薪窯で灰を被る焼き締めが陶器の表面だと考えていたけれど、酸化物だけでも使えるということがやってみて理解できた。今後、他の酸化物で別の発色も試してみようと思う。

伊丹国際クラフト展

2012年12月19日 | 陶磁器展示会
http://mac-itami.com/file/2012craft.html
伊丹で開催されている国際クラフト展を見てきた。今回は、「白雪」で知られる地元の小西酒造もスポンサーとなり「酒器/酒盃台」をテーマとしている。この展示会の図録に載っていた小西酒造の小西社長の話によると、政府の国家戦略室の中に「國酒を楽しもう推進協議会」というものがあり、そこから日本酒を世界に広めて行こうという動きがスタートしたのだという。ものすごくいい話だが、これは今回の選挙で民主党が惨敗する前の話だから、それが自民党では消えてしまうとしたら大変残念なことだ。
まあそれは別にして、日本酒メーカーとクラフト作家が結びついて行う形の展示会は意義深いと思う。同じような趣旨でサッポロビールがずっと後援してきた「ビヤマグランカイ」は今年で終わりになってしまい、こちらの方は残念だと思う。
グランプリを取った梶間智恵さんの作品はデザインが明快でオリジナリティもあり、分かりやすさを感じた。世界に広がる日本酒のイメージに相応しい。この作品で使っている漆器と同じ技法は陶芸の世界でも時々見かけるが、その完成度が高い。
個人的に一番惹かれたのは松谷文生さんの作品。受賞はしていなかったものの、形とマチエールと色がエレガントに組み合わさり大変美しい。恐らく色化粧を使っているのではないだろうか。ネットで調べたら僕が想像していたより若手の作家で、実家は愛媛の砥部焼きの窯元とのことだった。
この展示会を見て色々と勉強になったというか、まだまだ修行が足りないと感じることしきり。