ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

不具合を見つけるか、お客さんを増やすか、ベリサーブのテスターには、ジレンマに違いない!

2005-04-30 20:07:45 | 開発ネタ
 前のブログは、結局まとめると、


 大手企業の場合は、テストの目的は、「品質の向上」だが、
 ベンチャーの場合は、テストの目的は、「品質のチェック」というケースがある。


 品質のチェックの場合、結局リリースできる品質かどうかを知りたいのだから、そのチェックレベルにおいて、「バグ 0」というのも、とても有意義なテスト結果である。

 っていうことになります。




 つまり、いいかえると、ベンチャーの(特にプロダクトの)マネージャーは、時間がないテストの場合、「不具合をたくさん見つけ」てくれたり、「異常系のテストケースに注力すべく、「遷移が存在しない、誤っている」「本来存在しない遷移」「不正な入力に反応」というようにテスト設計方針」といったテストを、行ってほしいのではない気がします。
 時間がないのであれば、あくまでも、正常系が通るかどうか、リリースして大丈夫かの品質を知りたいわけです。

 つまり、「画面入出力項目に対して、各項目の設定可能項目と設定値の組み合わせをマトリクスにて抽出し」、「最大値/最小値や境界値また異常値を考慮し組み合わせを合理的に少なく」したテストをしてほしいわけです。
 そういうテストをしてくれる会社があれば、「うん、値段が合えば、使ってみようかな?」って考えるわけです。

 ところが、「画面入出力項目に対して(以下中略)」やる方法では、ほかの異常系のテストに注力する方法にくらべ、バグ数を見つけるという意味であれば、圧倒的に不利です。なんたって、前者は、正常系のテストになってしまうので、まあ、ふつう正常系は、つぶしてくるものですから。
 で、バグ数の数字でしか判断できない経営者とかなんかだと、バグが出てこない前者のテストのよさが見抜けないわけです。




 さあ、ここで問題です。

 実は、上記の文は、「テスト設計の方針は千差万別」の「テストライブ」でテストを行った方のテスト戦略から、抜き出したものです。

 で、そこの参加者が、問題なんですよ!
・日本IBM(テストエンジニア担当)
・NEC (テストエンジニア担当)
・ベリサーブ (テストエンジニア担当)

 上の2社は、大手企業です。これは、問題ないです。バグを見つければいいだけです。

 でも、ベリサーブは、検証屋さんです!検証屋に期待するのは、プロダクトマネージャーでは、先ほど述べた、品質を知りたい、つまり、「画面入出力項目に対して(以下中略)」というやり方です。でも、経営者に売り込むには、バグを多く見つけなければいけません。ほかの異常系の方策を選んだほうがいいです。
 でも、そのやり方を選べば、プロダクトマネージャーや、そーいう関連のコンサルは、「なーんだ、そういうテストじゃあ、使えないな。だったら、「画面入出力項目に対して(以下中略)」みたいな仕様書つくって、パソナの派遣にやらせたほうがいいじゃん」といわれてしまいます。これも、売り上げにつながりません。

 ジレンマです。酷過ぎます。どちらの戦略をとっても、だれかの不評を買います。

 どっちの戦略をとったのか、興味津々。

 それを解説する人も、すごいツッコミになったんでしょうね。
「おお、あくまでも、経営者に売り込みにいく方法をとったかあ、大丈夫か、それで、明日から現場で問題起きないか?」とか、
「おお、現場の人の受けをねらったか、大丈夫なのか、経営者や投資家の歓心を買わなくて、明日の株価とか」「CSKグループだから、大丈夫なんじゃないですか、これが、ホリエモンのライブドアグループならたいへんです。まずは、株価です」とか、ディープなツッコミが・・・入るわけないって(^^;)


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大手企業の開発のテスト戦略、ベンチャーの開発のテスト戦略の違い

2005-04-30 16:43:09 | 開発ネタ
 最近、テストの話を読んで、ふと思う。
 大手企業の開発の場合のテストと、ベンチャー企業の場合のテストを分けて考えたほうがいいんじゃないかと。

 この2つ、根本的に戦略が違う。と思う。




 大手企業の場合、開発のテストは、品質を上げるという戦略でテストする。

 非常に極端な、語弊のある言い方でいうと、バグを見つけるためにテストする。

 非常に複雑な、ありえないような場合でも、それをテストし、バグがあれば報告するのが当然だし、バグを見つけたら、ただちに報告すべきである(さすがにこれは、語弊があるか。再現性のないバグを報告すると、怒られるかも。。。)

 だから、過剰品質や、テストによる現場の混乱というのは、あまり意識しないと思う。過剰品質になったり、自分がバグ表を乱発したせいで、給料がもらえなくなるとか、っていうのは、あんまり、大手の開発のテスターさんは、考えないと思う。




 でも、ベンチャーの場合、品質を知るためにテストすることも多い。

 重度の社会的な問題を引き起こすようなものに関しては、たしかにテストしないといけない。
 でも、ベンチャーのお仕事って、はじめから、(人の命のかかわるような)そんなに重度なものを受けないことが多い。
 ECサイトとか(そのECサイトもたわいのないものを売ったり)、ちょとしたWebシステム(バグでも、お金で解決しそうな)、ゲームが結構多い(というか、その手の仕事がほとんどだ)。

 この場合、そこまでテストしなくてもいいようなことを、テストしてしまった結果、時間がかかり、納期が遅れた場合、たいへんなことになる。

 納期が遅れる=入金が遅れるとなると、給料が出ないことがある
 (ウィリアムのいたずらも、あるベンチャー企業で、入金が、数ヶ月、遅れてもらったことがあるぞ)。
 幹部役員、社長は、その間、つながなくてはいけない。
 納品すら、期日に出せない会社に、運転資金を貸してくれる奇特な銀行は、まずない。
 キャッシング、サラ金に頼ることになる。
 それでも、遅れたら。。。彼らは、夜逃げするしかない。

 バグ票を連発して出すことにより(で、本質的なバグを出してくれないことによる)開発現場の混乱も、おなじような結果を招く。




 しかし、ベンチャーにおいて、テストしなくていいかというと、そんなことはない!

 テストしないと、サポート部隊の健康状態にかかわる。
 プログラムの品質が悪いと、サポートセンター(以下サポセン)の女性(男性もいるけど、女性がおおいので、女性とする)の、出社時間がまず遅れる。
 彼女たちの言うせりふは、たいていこうだ
「おきられなかったんです!おきたら、お昼になっていて!」
 ベンチャー企業の社長は、この言葉の意味がわからない場合が多い。

 人間というのは、耐えられない刺激がくると、それを回避しようと言う行動に出る。
 つまり、サポセンにクレーム電話が殺到し、みんな、ひどいことを言うので、それに精神的に耐え切れなくなり、無意識のうちに、体が、起こさないのだ。
 それを知っているウィリアムのいたずらは、「やってしもーたー」と思い、開発の品質のチェックに入るが、ベンチャーの社長は、なぜか、そのサポセンの女性を責める。
 なので、逆効果。会社いやになってやめちゃう。そうすると、会社大変。サポセンの人がどんどんやめだし、社員が電話取る。こうなる前に、派遣をいれると、派遣は、クレーム処理に慣れてるからいいんだけど。。。

 まあ、こんな感じで、ある一定の品質を下回ると、会社自体がつぶれる。
 ある一定以上の品質を上回った場合、それで納期がずれたりすると、やっぱり会社がつぶれる。
 どっちも、給料入らない。

 そこで、ベンチャーの場合は、リリースして(サポセンが)耐えられる&会社として、信用落とさない程度の品質に入っていることを、できるだけ早く保障する。
 もし、入っていない場合、開発がすぐに直せるような報告のあげ方にするということが重要な戦略となる。




 その場合、一般ユーザーがやりそうなことをテストして、OKならまあ、いいってことになる。
 だから、結果として、「この品質保証のテストにおいて、バグ0件です」という報告も、むちゃくちゃ意味がある。
 それでリリースGoサインということになるから。


 でも、大手の「バグを見つけるのが、テストの仕事」になった場合、「バグ0件です」と報告すると、「おまえ、仕事してないだろー」っていうことになったりもする。




 って、ここまで読んできた人は、「お前、なにがいいたいんだ?」と思ったであろう。
 それについては、この後のブログで書く予定


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航空管制官のお言葉と、中国のSEへの指示

2005-04-30 00:23:42 | 開発ネタ
 さっきのWBS(ってあのプロジェクト管理のほうじゃなくって、和歌山放送でもなく、テレビ東京の番組の)でやっていた、航空管制官のおことば。

 ・迷ったらNO
 ・コミュニケーションの行き違いがあるから、指示は簡潔に!

 後者の話について、ウィリアムのいたずらは、中国の人たちともお仕事していたことがあるんだけど、そのとき、同じことを思った。

 「指示は簡潔に」




 なぜなら、複雑なことを言うと、ブリッジSEに意味が通じないらしく、
 中国では、どれか1つの指示内容しかやってくれない。

 たとえば、

 もし、プログラミングが終わったら、テストのデータを作ってください。

 みたいに、2つの指示があることをいうと、
 プログラミングが終わっているかいないかにかかわらず、テストデータを作ってたり。。




 だから
 
「指示は簡潔に」

 その場合は、

 プログラミングが終わったら、連絡してね、

 だけでいい。
 (次の作業は、次の機会に)




 前者の「迷ったらNO」は、なんか、最近、そんな気がする。

 上とちがって、実感できているのではないが、
 そんな気がする。

 今日、はっきりと言葉で言われて、「やっぱ、そうだよな」と思った。

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