ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

業務知識を持っていればトップダウンアプローチが利用できるので有利!

2007-03-26 17:16:46 | 開発ネタ

 まえに、トップダウンアプローチとボトムアップアプローチによる違いというのを書きました。

 結局、そこでの結論は、
・ボトムアップアプローチの場合、帳票分析やヒアリングから、データを起こしていく、ということは、帳票に書いてあることがすべてでなかったり、ヒアリングで間違ったことを聞くと、そのまま、間違いや漏れがあるまま進んでしまう。

・一方、トップダウンアプローチで、とくにある程度のその業界での標準的なシステムの開発方法を知っていると、標準とその会社の差の分を埋めればいい。なので、逆に、「ここはどうなの?」と、ヒアリングのときに確認できる。間違っているときに差が見つけやすい

ということになります。




 このことは、データだけでなく、業務プロセスについてもいえます。
 業界的にかならずやる手順や慣行がある場合、その手順を知っているのと知らないのでは、大きな問題が出ることがあります。

 そして、データ構造でも、手続きでもそうなのですが、ユーザーが知らないテクニックというのが存在するときがあります。




 たとえば、介護業界において、訪問介護で言うと(いや、他の介護関係でもあるんですけど)、サービスコードというのがあります

これ(PDF)http://www.kokuhoren-kagoshima.or.jp/kokuho09/service_code/normal/11.pdf
この、合計単位数の出し方ですが、多分、ユーザーに聞くと、計算方法を教えてくれます。

 でも、実はこれ、左側のサービス内容略称と、合計単位数のテーブルを作ったほうが、システム的にうまくいきます(というのは、ユーザーは知りません)

 理由は、じつはこれ、2年毎くらいに見直されて変わっちゃうんです。
 あと、四捨五入の問題とか、規定時間以上の介護の場合とか、計算式にしてると、いろいろな条件があり、さらに、見直しごとにそこのエンジンを変えないといけなくなるので、それは面倒。。。だったら、サービス内容略称と、合計単位数のテーブルをもったほうが早いというわけです。




 手続きでいうと、国保連というところに、介護保険分のお金を請求するんですけど、その請求の際に、返戻(データがおかしいので戻ってくる)と月遅れ(集計が月遅れのデータ)とかが、めんどっちい。2つ重なると(>_<!)

 でも、意識しておかないと、あとでたいへんなのよね。

 でも、ヒアリングのときに返戻なんてはじめに言う人いないしい。。
 (初めに言われても、意味通じない)

 聞きもれたりしたら、たいへんたいへん。。




 ただ、国保連の請求なんていうのは、業界的に決まっているわけで、その作り方を知っていれば(仕様書はここ)あとは、その介護会社ごとのバリエーションなわけ(訪問介護と施設をやっていて、どのように入力するかとか。。。)ですよ。

 だから業界標準を知っていれば、こちらから、業界標準と比べて(業界の標準的なパッケージソフトというのもあります)、今回の開発では、どこで何をやって欲しいのかというカスタマイズのポイントを聞きだすことができるってわけです。で、そうすると、話は早いし、正確に要望を聞き出せます。問題点も分かるし、テストのタイミング(ベンダーテストをやってるときに変えたほうがいい)もわかるし。。。

 これ、まったく知らない人が帳票分析すると(とくに、国保連のインターフェースがここにあるということをしらず、国保連のソフトの画面や帳票から解析すると)結構たいへんなことになる。。。って、まあ、そんなやつが、介護のほうに手を出すとも思えんが。。

 とくに、じゃあ、訪問介護の実績を入力して、国保連請求と、集金に分けたシステムを作りたいといった場合、代金回収業者のことを知らないと、途方にくれてしまいます。




 っていうことで、とくに、業界で、データのやり取りをするような場合、(たとえば、統一伝票とかの帳票もふくまれる)、

   その基本的なデータ構造と、
   必要となるエンティティ、
   そのエンティティの属性値を知っていて、
   標準的なシステムの作り方(業務とそれをプログラムに落とす落とし方)

 を知っているのと知らないのとでは、要求分析やシステム設計の段階で差が出ると思います。まったく知らない状態で、ユーザーさんに全部を語ってもらうって言うのは無理だし、そもそも、ユーザーさんも知らないことがあるし。。

 具体的には、仕様漏れ(返戻を想定外にしてしまったり)や、勘違い(サービスポイントの身体が9を超えた場合の処理)などが、頻発しちゃいます。仕様変更です(>_<!)

 で、この差がどう、開発全体に響いてくるか。。。っていうことを、またこんど、書きたいと思いまーす(今回はここまで)。

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開発の初めから順番に書いていってみる その14:立ち上げ(8)開発の手順。

2007-03-26 14:02:44 | 開発ネタ

シリーズ「開発の初めから順番に書いていってみる」の続きです。
前回、立ち上げの成果物にあたる「プロジェクト計画書」について書きました。今回は、その中身と、開発の手順の関係について書いて、次の要求分析につなげたいと思います。




■プロジェクト計画書の中身
 前回書いたとおり、プロジェクト計画書の中身は、以下のような感じです

1.プロジェクトの概要
  1-1.目的・目標
  1-2.プロジェクトの範囲
  1-3.周辺システムとの関連
  1-4.前提条件
  1-5.成果物

2.参照・定義等

3.プロジェクトの概要

4.予算

5.スケジュール

6.体制

7.補足資料など

 このうち、1や2に関しては、プロジェクトの内容によって変わります。
 3のプロジェクトの概要、つまりWBSを書くところですが、これは、プロジェクトによって、作るものはかわりますが、作る手順については、開発標準に従うことになります(なので、あんまり変わらないです)。

 で、作るものと、作る手順を掛け合わせると、アクティビティがでるわけで、このアクティビティの手順を考え、日程をきめて、予算を決めることになります。





■標準的な開発の手順-開発標準

 標準的な、開発手順をあらわす、開発標準というのが、大体企業ごとに決まっています。

 標準的な開発方法というのは、以下のフェーズに分かれます
   1.要求分析
   2.外部設計(基本設計)
   3.詳細設計(内部設計)
   4.プログラム
   5.テスト
      ・単体テスト
      ・結合テスト(IT1,IT2)
      ・総合テスト(システムテスト)
   6.(移行)、運用

 で、富士通の場合は、総合システム開発体系SDASの中に、ComponentAA開発標準というものがあり、そこでは、以下の手順で開発することを定めています。

  SA工程   要件定義
  UI工程   外部仕様
  SS工程   構造設計
  PS工程   詳細(内部)設計
  PG/PT工程 プログラミング・テスト
  IT工程   結合テスト
  ST工程   システムテスト
  OT工程   運用テスト

他の会社は公開されてないのでよくわかんないですけど、たぶんあるはずです。




■ということで、まずは要求分析から

 でも、どんな開発標準でも、まずは、要求分析からはじめると思います。
 ということで、このシリーズも、要求分析からはじめましょうということで、
 次回から、要求分析から見ていきたいと思います。




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JASRAC、Rimo等の対応に変化ってこと?

2007-03-26 11:19:10 | Weblog

 以前、はてなのRimoとJASRACの関係については、
YouTubeの自動再生「Rimo」、やっぱJASRACも目を付けてるようだが、不気味?
http://blog.goo.ne.jp/xmldtp/e/049142141ae4bb8acfd8885f30863465


ってところで、
動画再生サイト「Rimo」にも著作権問題?
http://www.j-cast.com/2007/02/21005658.html

の記事を取り上げて、以下のように書いた
(以下斜体は、上記ブログおよび記事より引用)

日本音楽著作権協会(JASRAC)にJ-CASTニュースが問い合わせると、

「著作権保有者の許可なく動画を配信、または再生しているサービスは、それ自体が当然違法性を問われなければならない」
と、Rimoを問題視していることは明らかだ。

で、そのあと


著作権が問題となりそうな動画配信サービスは、Rimoに限らず非常に数が多いため、

「個々のサイトではなく、これらのサービスを行うサイト総体に対しての対応を検討中だ」

と、JASRACは語った。


つまり、これだとRimoに対して、訴訟やなにかを行うように読めるよねえ。。




ところが、以下の記事
今後のYouTubeとの協議方針をJASRAC渡辺氏に聞く
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2007/03/22/15147.html

によると(以下斜体は上記InternetWatchの記事より引用)

――最近では、はてなの「Rimo」に見られるように、自社サーバーで動画を持たず、YouTubeで公開されている動画を再生するサービスが出てきましたが、こうしたサービスについて、どのようにお考えでしょうか。

渡辺氏:24団体側で特にアクションは起こしていません。問題がある場合は、動画の提供元であるYouTubeに抗議することになるでしょう。最近では、独自サーバーを使って動画を投稿できる「SMILEVIDEO」が開設されましたが、このようなサービスで著作権侵害コンテンツがアップロードされれば、直接削除要請をすることになるでしょう。


これだと、Rimoに対しては、訴訟もなにもおこさず、YouTubeに対してのみ、抗議するっていうように読めるよねえ。。

つまり、Rimoなどの態度にたいしてのみまとめると

訴訟か何かのアクションを検討中
  ↓
提供元に対して抗議する=アクションは起こさない

とJASRACが考えを変えたように読めるんだけど。。
そうなのかな。。
ま、それが妥当だよねえ。。
じゃないと、コピーコマンドを提供するOS会社にも。。
とかいうところまで、きちゃうもんねえ。。(^^;)

でも、ってことは、Winnyも、もともと、全フォルダを公開するツールではない(暴露ウィルスに感染すると、公開しちゃうだけで)っていうことは。。。
Winnyに対しては訴訟をおこさず、Winnyを使って公開した人(公開するフォルダに置いた人や暴露ウィルスを作った人)に、訴訟を起こすっていうことになるのかなあ。。

ま、Winny使ってないウィリアムのいたずらにとっては、そっちは、どーでもいい話ではあるが。。


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