【2010年6月17日】 京都シネマ
行きつけの映画館でやっていて、『カンヌ映画祭』の2010年『パルムドゥール賞』を獲得した映画だと言うから、あまり気乗りははしなかったが見に入った。
ともかく、ワンカットが長い。「いつ画面が切り替わるのだろうか」と意味のない、あまりの長いカットにいらいらする。小気味よい香港映画だったら5倍のシーンが入るのではないか、と思う。(実際、香港映画『ラブソング』にはこれの20倍のシーンが入っていて、受けた感動は比較にならないくらい大きい!)
「物語性」もなければ、感動もない。訳のわからない幽霊が出たり、動物の精霊?が出たり。
チラシには、審査委員長、ティム・バートンの「僕たちはいつも映画にサプライズっを求めている。この映画は多くの人々に、まさにそのサプライズをもたらした。」と受賞の理由の文字が躍り、また
「美しく斬新なイマジネーション、思わず笑みがこぼれるユーモア。何より生と死に対する優しく深い洞察が、世界に驚きを与えた傑作!」
と、賛辞のことばが並べられているが、私には全然おもしろくなかった。
彼ら(制作者およびそれを絶賛する評価者たち)とは、世界ととらえ方、評価の方法、価値観が決定的に違うのだということを認識した。