【 長野市上空からの富士山 - こんなに近く、はっきり見えるとは、感激! 】
全日程:【1日目】am4:30起床-(徒歩)-5:24北大路地下鉄発(始発)-6:00空港バス発-6:50伊丹着-8:10離陸
-9:15仙台空港着-9:40バスで出発-11:05前沢SA着(昼食ラーメン)-13:20西仙北SA着-14:00男鹿半
島IC-(一般道)-14:40「なまはげ館」着-15:45同出発-16:10入道崎着-16:40同出発-16:50宿到着
行程地図
【 第1日目 】
伊丹のフライトが8時なので空港に午前7時に着かなければならない。京都から伊丹まで空港バスで1時間かかるから京都駅には6時前に到着いていなければならない。すると地下鉄の始発である5:24北大路発の電車に乗らなければならない。そう逆算を前日夜まで何度も練り直して、当日4時半に起き、朝飯も取らず何もしないで、歩いて駅に向かう。地下鉄の始発に乗るためのバスは動いておらず、タクシーも拾えないので歩くしかないのだ。
【 早朝、地下鉄始発に間に合わせるために北大路駅まで歩く 】
地下鉄の駅も、京都駅の空港バス乗り場でも、発車まで5分の余裕もなくギリギリセーフで無事通過して、7時の伊丹空港での集合時間にどうにか間に合った。8時の離陸予定時間まで、ここでようやく余裕ができたので、朝食代わりの軽食を取る。
【 伊丹空港で腹ごしらえ 】
最近の搭乗手続きは、この間利用しない間にすっかり自動化され、スマホやその他の電子機器操作に慣れていない人間には利用しずらくなってきている。預ける大型荷物の手続きも、以前ならカウンターで職員がしてくれたが、今は自分でしなければならない。幸い、補助職員が援助してくれたから無事通過できたが。
保安検査も終えて、ようやく機内に乗り込み、シートに座り、やっと落ち着く。
【 愉快な隣人 】
機内の記念写真でも撮ろう構えていると、3列シートの通路側の女の子がいきなり声をかけてくる。
『取りましょうか!』
いきなりの、思いもよらない声掛けに、一瞬戸惑ったが《新婚夫婦》ではあるまいし、妻が『いいえ結構ですヨ。』とお断りすると、一旦は《静かな隣同士》に収まったが、暫くすると、私とその女の子の間のシートにいる妻と話を始めている。それまでの経験上、2時間、あるいは海外旅行で10時間以上隣同士でも、トイレの時以外声をかけあわないのが常だったから、その意外さに驚くやら嬉しいやら、私も妻越しに会話に交じる。どうやら大学生で研修旅行の途上ということだった。あれやらこれやら旅行のの話をしているうちにすっかりうちとけてしまった。
と、《機内の窓から富士山が見える》という機長のアナウンスが流れる。長野市の上空を飛んでいるらしい。窓側の席の私の視界にくっきりとした富士山が映る。早速スマホを構えてシャッターを慌てて切る。とっさに通路側の女子のスマホも預かりシャッターを切る。
京都から横浜に向かう新幹線から富士山を眺める機会は幾度かあったが、まさか《東北に向かう空から富士山が見える》というのは予想していなかったし、こんなはっきり見えたことは驚きだった。
何時だったか、北アルプスの上空を飛んでいる時、下を見ても穂高がどこで槍は見えるのか探してみても、さっぱり分からない事が過去の経験にあったので、一目瞭然富士山の姿を見た時は、それこそ感激だった。これなら戦時中、テニアンから飛び立ったB-29が日本の都市に爆撃に向かう時、富士山を目印にしていたということがなるほどと思う。
【 飛行機の窓から富士山が・・・ 】
そんなこんなで、いつもは窮屈で退屈な思いをする機内が、楽しい思い出となった。1時間余りのフライトがあっという間に終わり、慌ててお互いのメールを交換し、機内荷物受取場でお別れの挨拶をしようしたら、ぞろぞろ集団がいるではないか。 改めてびっくり! 積極的な女子のおかげで、こんな多くの若者とお友達(?)になれて嬉しかった。
【 メール交換を約束して、お別れ 】
メールを交わす約束をして、彼女・彼らと別れ、現地添乗員のもとに駆け付ける。
ここからはバス移動の長い旅が始まる。当初、宿泊地を第一泊目から最終の四泊目まで地図上にプロットしてみたら、東北の北部を円弧を描くように配置されていたので、移動距離の少ない理想的なコースだと思っていた。
しかし改めて見ると仙台から最初の宿泊地・男鹿半島までは相当な距離がある。リクライニングが思うようにできないバスでの長距離移動は苦手だ。どうして秋田空港ではないのかと、いぶかしく思ったがどうしようもない。
仙台から東北自動車道に乗り、北上市を目ざし北上する。午前11時に、途中の平泉の近くの前沢サービスエリアで最初のトイレ休憩と合わせ、皆朝が早かったため食事タイムとなる。
【 前沢サービスエリア近くの風景 】
ラーメンを食べた後、エリア内を散歩していると、西方向にきれいな山が見える。どこのなんて言う山だろうと思いつつ、駐車場のはずれまで行ってシャッターを切る。バスに戻る途中、空を見上げると何ともきれいな雲が青空に描かれていた。
バスは北上ジャンクションから「秋田自動車道」に入る。錦秋湖の横を通り、湯田高原の峠を越えて横手市に入る。いつか来た花火の大曲の近くを通り過ぎ、13時20分「西仙北SA」に到着。
【 西仙北サービスエリアにて - こちらはまた異なったきれいな雲が 】
ここは10分で切り上げ、先を急ぐ。高速道路を降り、旧八郎潟の干拓地の脇を通り抜け、「なまはげ館」に急ぐ。昔、学校の地理の授業では「八郎潟は琵琶湖に次いで日本で2番目に大きな湖」だと習った記憶があるが、今はすっかり干拓され陸地になってしまっている。
【 男鹿半島と八郎潟跡 】
【 男鹿市の海岸線から見えた鳥海山 】
八郎潟の干拓地を通り過ぎ、道路が海岸の波打ち際に出ると、日本海の風景が広がる。と、その大海原の向こうにひときは目立つ山が見えるではないか。
「鳥海山だ!」 思わず声を出してしまった。いつか酒田の土門拳美術館から見たそれとはまた違って、海に浮かぶその姿は、どこか利尻山をも彷彿とさせ、圧巻だった。 それぞれの地方の名だたる山は、やはりそれだけの風格がある。
一瞬の興奮を後に、細い曲がりくねった道をたどり、午後2時過ぎに「なまはげ館」に到着。
【 なまはげ館入口 】
「なまはげ」は、幼少時の《怖いもの》だという記憶にしか残っていなかったが、改めて見ると《伝統と由緒のあるもの》だと、迫力ある展示物に見入る。建物と展示物の迫力に圧倒された。
【 なまはげ記念館 】
当初の予定では、ここから宿である「男鹿観光ホテル」に向かい、第1日目の日程を終了する予定であったが、「入道崎は夕日の方がきれいだ」という添乗員の説明で、そちらに向かうことに。翌日の日程を見ると、今日よりも明日の走行距離の方が(意外にも)長いので、その方がいい選択だったかもしれない。
一路、入道崎へ。
【 男鹿半島付近地図 ― 再掲 】
灯台と海しかない所だけど、なるほど夕陽がきれいだ。
【 入道崎灯台 】
灯台に登ろうとその下まで行ったが、4時半で受付終了で登ることができなかった。(沖縄本島の「残波岬」の灯台も、この間行ってきた「東平安名崎」の灯台も、上まで登れて絶景が見れたのに、今回は残念無念!)
景色を満喫して宿に向かう。
5時前、『男鹿観光ホテル』に到着。夕食は午後6時からということなので、ひと風呂浴びて夕食会場に向かう。
上の写真は、炭で真っ赤に焼いた石を、魚や具の入った木桶に入れて温めるもので、この地方で伝統的調理方法らしく、その場で実演して振舞ってくれた。確かに、魚の臭みがなく味もまろやかだった。
振り返ってみれば、4泊の内ここの夕食だけがビュッフェ・スタイル(バイキング形式)でない《各個別の御膳形式》で、食べすぎる心配もない。しかも味付けが濃くもなく、味わい深く絶妙で、最高だった。
ついお酒もすすみ、美味しくいただく。
【 アルコールも進む 】
幸せな気分で、第1日目が終わる。
【 『男鹿半島から下北(仏ヶ浦・恐山)をまわり、三陸海岸と松島を巡る4泊5日の旅』-その2 】-へジャンプ
全日程:【1日目】am4:30起床-(徒歩)-5:24北大路地下鉄発(始発)-6:00空港バス発-6:50伊丹着-8:10離陸
-9:15仙台空港着-9:40バスで出発-11:05前沢SA着(昼食ラーメン)-13:20西仙北SA着-14:00男鹿半
島IC-(一般道)-14:40「なまはげ館」着-15:45同出発-16:10入道崎着-16:40同出発-16:50宿到着
行程地図
【 第1日目 】
伊丹のフライトが8時なので空港に午前7時に着かなければならない。京都から伊丹まで空港バスで1時間かかるから京都駅には6時前に到着いていなければならない。すると地下鉄の始発である5:24北大路発の電車に乗らなければならない。そう逆算を前日夜まで何度も練り直して、当日4時半に起き、朝飯も取らず何もしないで、歩いて駅に向かう。地下鉄の始発に乗るためのバスは動いておらず、タクシーも拾えないので歩くしかないのだ。
【 早朝、地下鉄始発に間に合わせるために北大路駅まで歩く 】
地下鉄の駅も、京都駅の空港バス乗り場でも、発車まで5分の余裕もなくギリギリセーフで無事通過して、7時の伊丹空港での集合時間にどうにか間に合った。8時の離陸予定時間まで、ここでようやく余裕ができたので、朝食代わりの軽食を取る。
【 伊丹空港で腹ごしらえ 】
最近の搭乗手続きは、この間利用しない間にすっかり自動化され、スマホやその他の電子機器操作に慣れていない人間には利用しずらくなってきている。預ける大型荷物の手続きも、以前ならカウンターで職員がしてくれたが、今は自分でしなければならない。幸い、補助職員が援助してくれたから無事通過できたが。
保安検査も終えて、ようやく機内に乗り込み、シートに座り、やっと落ち着く。
【 愉快な隣人 】
機内の記念写真でも撮ろう構えていると、3列シートの通路側の女の子がいきなり声をかけてくる。
『取りましょうか!』
いきなりの、思いもよらない声掛けに、一瞬戸惑ったが《新婚夫婦》ではあるまいし、妻が『いいえ結構ですヨ。』とお断りすると、一旦は《静かな隣同士》に収まったが、暫くすると、私とその女の子の間のシートにいる妻と話を始めている。それまでの経験上、2時間、あるいは海外旅行で10時間以上隣同士でも、トイレの時以外声をかけあわないのが常だったから、その意外さに驚くやら嬉しいやら、私も妻越しに会話に交じる。どうやら大学生で研修旅行の途上ということだった。あれやらこれやら旅行のの話をしているうちにすっかりうちとけてしまった。
と、《機内の窓から富士山が見える》という機長のアナウンスが流れる。長野市の上空を飛んでいるらしい。窓側の席の私の視界にくっきりとした富士山が映る。早速スマホを構えてシャッターを慌てて切る。とっさに通路側の女子のスマホも預かりシャッターを切る。
京都から横浜に向かう新幹線から富士山を眺める機会は幾度かあったが、まさか《東北に向かう空から富士山が見える》というのは予想していなかったし、こんなはっきり見えたことは驚きだった。
何時だったか、北アルプスの上空を飛んでいる時、下を見ても穂高がどこで槍は見えるのか探してみても、さっぱり分からない事が過去の経験にあったので、一目瞭然富士山の姿を見た時は、それこそ感激だった。これなら戦時中、テニアンから飛び立ったB-29が日本の都市に爆撃に向かう時、富士山を目印にしていたということがなるほどと思う。
【 飛行機の窓から富士山が・・・ 】
そんなこんなで、いつもは窮屈で退屈な思いをする機内が、楽しい思い出となった。1時間余りのフライトがあっという間に終わり、慌ててお互いのメールを交換し、機内荷物受取場でお別れの挨拶をしようしたら、ぞろぞろ集団がいるではないか。 改めてびっくり! 積極的な女子のおかげで、こんな多くの若者とお友達(?)になれて嬉しかった。
【 メール交換を約束して、お別れ 】
メールを交わす約束をして、彼女・彼らと別れ、現地添乗員のもとに駆け付ける。
ここからはバス移動の長い旅が始まる。当初、宿泊地を第一泊目から最終の四泊目まで地図上にプロットしてみたら、東北の北部を円弧を描くように配置されていたので、移動距離の少ない理想的なコースだと思っていた。
しかし改めて見ると仙台から最初の宿泊地・男鹿半島までは相当な距離がある。リクライニングが思うようにできないバスでの長距離移動は苦手だ。どうして秋田空港ではないのかと、いぶかしく思ったがどうしようもない。
仙台から東北自動車道に乗り、北上市を目ざし北上する。午前11時に、途中の平泉の近くの前沢サービスエリアで最初のトイレ休憩と合わせ、皆朝が早かったため食事タイムとなる。
【 前沢サービスエリア近くの風景 】
ラーメンを食べた後、エリア内を散歩していると、西方向にきれいな山が見える。どこのなんて言う山だろうと思いつつ、駐車場のはずれまで行ってシャッターを切る。バスに戻る途中、空を見上げると何ともきれいな雲が青空に描かれていた。
バスは北上ジャンクションから「秋田自動車道」に入る。錦秋湖の横を通り、湯田高原の峠を越えて横手市に入る。いつか来た花火の大曲の近くを通り過ぎ、13時20分「西仙北SA」に到着。
【 西仙北サービスエリアにて - こちらはまた異なったきれいな雲が 】
ここは10分で切り上げ、先を急ぐ。高速道路を降り、旧八郎潟の干拓地の脇を通り抜け、「なまはげ館」に急ぐ。昔、学校の地理の授業では「八郎潟は琵琶湖に次いで日本で2番目に大きな湖」だと習った記憶があるが、今はすっかり干拓され陸地になってしまっている。
【 男鹿半島と八郎潟跡 】
【 男鹿市の海岸線から見えた鳥海山 】
八郎潟の干拓地を通り過ぎ、道路が海岸の波打ち際に出ると、日本海の風景が広がる。と、その大海原の向こうにひときは目立つ山が見えるではないか。
「鳥海山だ!」 思わず声を出してしまった。いつか酒田の土門拳美術館から見たそれとはまた違って、海に浮かぶその姿は、どこか利尻山をも彷彿とさせ、圧巻だった。 それぞれの地方の名だたる山は、やはりそれだけの風格がある。
一瞬の興奮を後に、細い曲がりくねった道をたどり、午後2時過ぎに「なまはげ館」に到着。
【 なまはげ館入口 】
「なまはげ」は、幼少時の《怖いもの》だという記憶にしか残っていなかったが、改めて見ると《伝統と由緒のあるもの》だと、迫力ある展示物に見入る。建物と展示物の迫力に圧倒された。
【 なまはげ記念館 】
当初の予定では、ここから宿である「男鹿観光ホテル」に向かい、第1日目の日程を終了する予定であったが、「入道崎は夕日の方がきれいだ」という添乗員の説明で、そちらに向かうことに。翌日の日程を見ると、今日よりも明日の走行距離の方が(意外にも)長いので、その方がいい選択だったかもしれない。
一路、入道崎へ。
【 男鹿半島付近地図 ― 再掲 】
灯台と海しかない所だけど、なるほど夕陽がきれいだ。
【 入道崎灯台 】
灯台に登ろうとその下まで行ったが、4時半で受付終了で登ることができなかった。(沖縄本島の「残波岬」の灯台も、この間行ってきた「東平安名崎」の灯台も、上まで登れて絶景が見れたのに、今回は残念無念!)
景色を満喫して宿に向かう。
5時前、『男鹿観光ホテル』に到着。夕食は午後6時からということなので、ひと風呂浴びて夕食会場に向かう。
上の写真は、炭で真っ赤に焼いた石を、魚や具の入った木桶に入れて温めるもので、この地方で伝統的調理方法らしく、その場で実演して振舞ってくれた。確かに、魚の臭みがなく味もまろやかだった。
振り返ってみれば、4泊の内ここの夕食だけがビュッフェ・スタイル(バイキング形式)でない《各個別の御膳形式》で、食べすぎる心配もない。しかも味付けが濃くもなく、味わい深く絶妙で、最高だった。
ついお酒もすすみ、美味しくいただく。
【 アルコールも進む 】
幸せな気分で、第1日目が終わる。
【 『男鹿半島から下北(仏ヶ浦・恐山)をまわり、三陸海岸と松島を巡る4泊5日の旅』-その2 】-へジャンプ