今、私はASKAソロのアルバム「ASKA the BEST Selection 1988-1998」(発売元:(株)ヤマハミュージックコミュニケーションズ)を聴いている。
20数年ぶりに、チャゲアスに回帰した際、CDを何枚も購入することは困難だったので、チャゲアスもASKAソロもベスト盤から購入。
現在は、ASKAの件以来、CDやDVD等は全て発売停止になっているが、「入門編」としても、ベスト盤はおすすめしたい。
これと言って、何…ということではないけど、今週に入りどうも気分がパッとしない…。
無意識ではあるけれど、やはり、ASKAの件で心が疲弊しているのだろうか…。
どうにかして気持ちを持ち上げていかないと…でも、どうしたらいい?…しばし悩んだ末、私は、先に述べたASKAソロのCDを取り出していた。
ご存じない方のために、収録されている曲目を下記にまとめると、
【ASKA the BEST】
01、MY MR.LONELY HEART
02、MIDNIGHT 2 CALL
03、伝わりますか
04、はじまりはいつも雨
05、君が愛を語れ
06、けれど空は青 ~close friend~
07、LOVE IS ALIVE
08、晴天を誉めるなら夕暮れを待て
09、月が近づけば少しはましだろう
10、着地点
11、ID
12、同じ時代を
13、GIRL
14、止まった時計 new version
以上、14曲で構成されている。
全て、作詞・作曲はASKAが担当している。(当時は飛鳥涼名義)
中でも、03の「伝わりますか」は、ちあきなおみ に提供した楽曲。ASKAが歌うと、ちあきなおみとは景色が変わって、男が女心を歌うことで、必要以上に入りすぎない、けれど、とてもせつなく甘く、ASKAならではの深みを引き出して聴くものの涙のラインを揺らしてくる。
04の「はじまりはいつも雨」は、30代以上の人ならおそらく知らない人はいないのではないだろうか…と、思えるほど、大ヒットを飛ばした楽曲。
当時はシングルカットする予定は全くなかったものの、CM曲に起用されるやいなや、たちまち問い合わせが殺到し、ランキング形式の順位ではしばらく1位に居座ったことが、走馬灯のように思い出される…。後に、自らアレンジを施しレコーディングしているのだけど、私は、アレンジしていない、当時の旋律が今も大好きである。
05の「君が愛を語れ」は、「これから僕等は どうなっちゃうんだろう」という歌詞から始まる。途中、「すべてが時計回りの中 はじき出された夢の破片(かけら)で もしも僕が倒れたならば 君が愛を語れ」とある。何だか、ズシンとくる。
07の「LOVE IS ALIVE」は、岩崎宏美とのデュエット。歌唱力に文句ない2人の声量ある歌声の絡みは、さすがとしか言いようがない。
……… 等、語っていれば、キリがない。
無心でひたすらにASKAを思い、当時に思いを馳せながら、これらの楽曲が今私の脳裏に、波のように引いては寄せ引いては寄せてくる。
やはりね…心が落ち着く…どうしようもない時ほど、自分の心をどうコントロールしたらいいのか分からない時ほど、ASKAの歌声は、私を救ってくれるのだ。
普通、「当時の歌詞」って、現代の時代に聴くとどこか古めかしい言葉の表現があるものだけど、チャゲアスの楽曲もASKAの楽曲も、古めかしさを感じさせるものが圧倒的に少ないことに、驚くばかり。言葉の使い方にしても、メロディの置き方にしても、下手すれば「現代にワープして作ったんじゃないの?」とさえ感じさせるほど、今聴いても「新鮮」にうつる。
常に、進化を目指していたASKA。
言葉を丁寧に扱い綴ってきた彼の世界を、今一度、体感してみると…、ASKAって、こんなにももろく崩れ落ちそうな際どい感性の持ち主だったのか…ということに、今更ながら気づかされてしまう。
流行りの曲や、人気のある歌などは、ついぞ、表面だけをなぞってしまいがちだけど、歌の景色を見つめながら自分が経験してきたこととの感情の世界にリンクさせることで、新たな一面が見えてくることもあるから、時に、息を深くしながら思いを巡らしてみるのもいい。
恋愛でも言われることで…辛かった時に、「あの人でなければダメだと思い知らされた」…時折、耳にする言葉だけど、音楽もそれに近いものがあると思う。
私にとっては、それがASKAの楽曲であるということ。
今、その思いを強く実感している。
ASKA!負けるな!!
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