アルバム「ラバーソウル」にジョージ・ハリスンの曲が2曲収録されてるんだけど
そのうちの1曲がこれ。
邦題は「嘘つき女」。
ジョージはこの曲について
「特定の誰かのことを歌ったはずだけど、誰のことか思い出せない。たぶん、政府のことについて歌ったんじゃないかな」と言ってたらしい。
直訳すると「自分自身について考えな」だから
この邦題はものすごく強引に意訳してるよね。
こんな意訳だと、とてもじゃないけど政府のことを歌ってるって思えないもんね。
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君がやってることについて
一言二言、言いたいことがある
君の言う、「良いこと」っていうのは
全部うそばっかりじゃないか
君のやりたいようにやればいい
んで、どこにでも行けばいいさ
自分のことは自分で考えな
ボクはもう君と一緒はごめんだよ
君が思い描く生活の残りかすなんか
ボクはもうとっくに捨てちまったよ
君自身気づいてないようだけど
ボクにはわかってる
君がもっともっとボクを苦しめるつもりだって
君の気持ちはあやふやだよ
君自身を大切に思うなら、よく考えた方がいい
まだ未来はいい感じだよ
君がやるべきことをする時間はまだたっぷりあるよ
君のやりたいことをやって
どこにでも行けばいいさ
自分のことは自分で考えるんだ
君と一緒は、ボクはもうごめんこうむるよ
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政府のことをこんなふうに皮肉っぽく歌うのは
ボクの中ではジョン・レノンがやりそうな感じがしてるんだけど
実はジョージが得意にしてるみたいなんだよね。
ビートルズは、実はすごくタフだと思うよ。
ロックの歴史の中で
音楽的な成功が、自分の身を滅ぼしてしまうっていう例はよく見かけるけど
ビートルズのメンバーはそんなことないもんね。
それでいて、商業的なものに飲み込まれてる感じもないし。
今やってる、「みんなロックで大人になった」ではビートルズは名前さえ取り上げられなかったけど
「すべてはビートルズからはじまった」ってボク自身は考えてるんだ。