天草伝統「幸木」で正月を 天草市河浦町
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1 熊日 天草伝統「幸木」で正月を 天草市河浦町
天草伝統「幸木」で正月を 天草市河浦町
2019/12/25 21:00 (JST)12/25 21:15 (JST)updated
©株式会社熊本日日新聞社
天草の伝統的な正月飾り「幸木」(上)の下で臼の中にキリストへの供物を入れる川田富博さん(右)=天草市
熊本県天草市河浦町の今富地区で25日、天草地方の伝統的な正月飾り「幸木[さわぎ]」と、キリストへの供物を隠し入れるかくれキリシタンの風習「臼飾り」が飾り付けられた。同地区は世界文化遺産「崎津集落」の隣にある。
禁教期にひそかにキリスト教の信仰を続けた「潜伏キリシタン」に対し、禁教が解かれた後もキリスト教に復帰せず、独自の信仰を続けた人々を「かくれキリシタン」と呼ぶ。
幸木は、天井からつり下げた長さ1・7メートルのカシの木にダイコンやするめ、くわなどをぶら下げる。五穀豊穣[ほうじょう]を願い昭和40年代ごろまでは天草全域の農家で見られたが、土間が少なくなり衰退した。
臼飾りは、逆さにした臼の下にキリストへのお供え物として、ご飯と煮しめを載せた膳を隠し入れ、臼の上できねを十字架に見立てて並べている。
同地区で、先祖がかくれキリシタンだったという川嶋富登喜[ふとき]さん(90)が毎年倉庫で飾り付けを続けていたが、今年は病気療養中。このため約10年ほど前から行事を手伝うおいの川田富博さん(67)=同町=が近所の山下豊司さん(67)の手を借りて飾り付けた。川田さんは「おじが療養中だが、伝統を絶やしてはいけないと飾った。正月に見せて喜ばせたい」と話した。(谷川剛)
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天草の伝統的な正月飾り「幸木」(上)の下で臼の中にキリストへの供物を入れる川田富博さん(右)=天草市
熊本県天草市河浦町の今富地区で25日、天草地方の伝統的な正月飾り「幸木[さわぎ]」と、キリストへの供物を隠し入れるかくれキリシタンの風習「臼飾り」が飾り付けられた。同地区は世界文化遺産「崎津集落」の隣にある。
禁教期にひそかにキリスト教の信仰を続けた「潜伏キリシタン」に対し、禁教が解かれた後もキリスト教に復帰せず、独自の信仰を続けた人々を「かくれキリシタン」と呼ぶ。
幸木は、天井からつり下げた長さ1・7メートルのカシの木にダイコンやするめ、くわなどをぶら下げる。五穀豊穣[ほうじょう]を願い昭和40年代ごろまでは天草全域の農家で見られたが、土間が少なくなり衰退した。
臼飾りは、逆さにした臼の下にキリストへのお供え物として、ご飯と煮しめを載せた膳を隠し入れ、臼の上できねを十字架に見立てて並べている。
同地区で、先祖がかくれキリシタンだったという川嶋富登喜[ふとき]さん(90)が毎年倉庫で飾り付けを続けていたが、今年は病気療養中。このため約10年ほど前から行事を手伝うおいの川田富博さん(67)=同町=が近所の山下豊司さん(67)の手を借りて飾り付けた。川田さんは「おじが療養中だが、伝統を絶やしてはいけないと飾った。正月に見せて喜ばせたい」と話した。(谷川剛)