石牟礼道子さん学ぶ
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石牟礼道子さん学ぶ講座始まる
02月26日 16時34分
水俣病をテーマにした文学作品で知られ、去年2月に亡くなった石牟礼道子さんの生涯や作品を学ぶ講座が熊本県八代市で始まりました。
この講座は八代市立図書館が毎年この時期に熊本県出身の作家を選んで開いていて、石牟礼さんをテーマにした今回の講座の初回にはおよそ40人が参加しました。
26日、石牟礼さんの代表作の小説「苦海浄土」が取り上げられ、漁師たちが水俣病に冒されていく様子を描いた一節が朗読されました。
そして石牟礼さんと40年あまりの交流があった八代市の元高校教師、前山光則さんが作品を解説し、「苦海浄土」が昭和45年に「大宅壮一ノンフィクション賞」に選ばれながらも、石牟礼さんが受賞を辞退したエピソードを紹介しました。
この中で前山さんは「『苦海浄土』は現実に起きたことを題材にしているが、ノンフィクションではない。患者の苦しみを、患者や家族とともに強く感じた石牟礼さん自身のことばで新たに生み出された小説だ」として通常のノンフィクションを超えた作品だと強調していました。
講座は、来月8日も開かれ、石牟礼さんがかつて暮らしていた水俣市内の住居などゆかりの地を訪れる予定です。