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「いつも今が始まり、一瞬懸命」 その17 「一隅を照らす」

2022年02月10日 00時30分33秒 | いつも今が始まり(生き方論)
「一隅を照らす」
 私は人と話すのが苦手で、どちらかというとひっそりと物静かな非社交的な人間だった。
喫茶店の片隅でクラッシック音楽を聴きながら、孤独に本を読んでいた人見知りの激しい性格だった。
 大学を卒業し、保険会社に入社した頃の私の仕事は外務関係の事務職で、自分の性格に適した勤めだと思っていた。
だか、わずか10カ月の本社勤務から拠点事務職として配置転換となった。拠点勤務を命じられると事務をしながら営業活動もしなければならなかった。これも経験だと思ったのだが、元来引っ込み思案の性格で自信がなく逃げてばかりで営業成績は振るわなかった。
 悩み果てて会社を辞めようかと思い悩んでいたそんなときに出会ったのが「一隅を照らす」という言葉だった。
 会社を辞めるかどうか父に相談するため帰省し、そのとき気晴らしにと比叡山延暦寺を参拝した。
 そこで出会ったのが運命を変えた「一隅を照らす」という言葉だった。
 「一隅を照らす」。この言葉は比叡山延暦寺を建立した最澄上人の言葉。
「国宝とは何ものぞ、国宝とは道心である」から始まる「山家学生式」という教育方法書の冒頭に記されている。
 一人ひとりの力には限りがあり小さい。しかし、それは世の中の片隅の小さな幸せを守る愛の灯である。尊い人の命と愛を語る真の保険営業を志す者が一人でも多くいれば、あまねく万灯篭の輝きとなって、世の中の幸せを守ることができる。一隅を照らす尊き仕事、この仕事をする者は皆、社会の尊き宝となる。
「一隅を照らす」意味をそのように理解しました。
自分の心構えが自分を駄目にしている。稲妻の衝撃を受けたかのように自分に目覚め、この言葉を私の理念として、自分の歩むべき真のあり方を我が道を求めよう、そう心に誓ったのです。
 以来、私は「一隅を照らす」、仕事を通してこの道を求めるために自己革新をはかりながら一筋に歩み続けたのです。
 自らを変える、そしてセールス成功の秘訣は一歩を踏み出す勇気、そして「お客のためだ、強くなれ」、この意志の問題だったのです。
 以来、私は現役を離れ今日に至るまで、生き方として「一隅を照らす」を片時も忘れないように心がけ、人間関係においてこの理念のもと「人の心に花一輪 棘を残さず花を残せ」を貫いています。(生き方論で長文になることから要点を述べてみました)


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