私の中の彼へー青き騎士ー第4回●
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
零が沈む道路表面から、粘ばる液体がわき出ていた。
「トラップドアか!?」。
翔は瞬時、そう考える。
トラップドアとは、人類と「アイス」との勢力境界に政げられてるアイスの巧妙なワナ。
トラップドアにはいった人間を、瞬時に、アイスの本拠地である「アイスバレス」に電送するといわれていた。
彼らは捕獲した人類を殺しはしない。みずからの命令通り動く人形とする。
それが、「アイスブレッド」である、
その罠に、翔はひつかかったと思った。
が、そいつは、並のトラップドアとは異なっていた。
粘性のある液体が、翔を人工頭脳装甲服「零」ごと包みこんでいた、しめあげられ彼の装甲服、つまりは「零」の体のはしばしが、きしんでいた。
「こいつは本当にアイスか」
翔は思わず叫びそうになる。
この場面での可能なるあらゆる戦術を、自らの頭脳と零の電子悩で計算しててみる。
冷凍法。光熱法。、、
しかしながら、この液体に対しては反応が皆無であった。
「いったいお前は何者だ」
翔は叫ぶ。
この液体から、声が響きわたる。
「私を何者だと尋ねた?のかね?」
莱の混乱した意識を覚醒させる。
「私は、地球意志だ」
その声か答えた
「アイスではないのか」
「違うのだよ。君達、地球人類の味方だ」
「私をなぜとりこんだ」
「違う、聞達えてはいかん。私は、君を保護したのだ。なぜなら、君にある仕事をしてほしいのだ」
「仕事だと」
「君に、ある人物の「青き騎士」になってほしいのだ」
「騎士だと、この俺さまが、青さ騎士だと。笑わせるな」
「いや、君は笑うが、彼女を我々のもとに連れてこざるをえまいI
「彼女-女か」
「そうだ」
「どんな女だ.そいつが我々、人類の救世主ってわけか」
「彼女は、まだ覚醒していない.今の職業は、殺し屋で。おまけにおたずね者だ」
「はっは?笑わしてくれるそんな女が、俺を「青き騎士」として必要としているのか、
こんな笑い話は連邦軍の中でも聞いた寥がない.最高だぜ」
「ごの荒野の狼と呼ばれる俺が、「斉き騎士」になるだと、これは今までに聞いた最大のジョークだよ。
しかし、翔はきすく.
「まてよ。、、、ひよつとして、今までに出現した「青き騎士」。
皆、お前が郎ってきたというわけか.恐るべき存在だよな.、地球意志とやら」
「翔よ.君も気付いでいるだろうが、アイスの活動が活発になりでいる。
早くアイスを停めなければ、地球がすべて支配下となる」
最近は、気候結界を越えて、アイスが攻め込んできているのだ。
「今までに捕獲された人類の数も多い。人類がアイスの世界に適応してしまえば、アイスの思うつぼなのだ」
「で、おれにどうしろと」
「彼女を、助けてほしい」
「どう思う零」
今まで黙っていた零が、口をはさんだ。
「地球意志とやら。我々に、お返しとして何をしてくれるのだ」
零が地球意志に直接閲いた
「そうだな、自由を与えてあげよう」
「今でも、自由だ」
「連邦軍に監視され統けている傭兵に、近しい存在の君たちが自由だと、、フフ、、笑わてくれるね。
翔と零、本当に自由に生きるという事を教えてやろう、ともかく彼女を助けてくれたら、こうしてあげよう」
翔と零は、急に何者も存在しない空間にいた。足下に地面もなく、いわば空間に浮かんでいる。
辺りは、夜明けすぐのように、薄暗く、光もなく、永遠に何もない空間がつづいているようだ。
「ここはどこだ、零」
「わからん」
その瞬間、急激なイメージの奔流が、翔の頭の中を駆け巡った。
.もちろん零の電子頭脳メモリー内も。
宇宙の中、あらゆる星の中を巡り、歴史の中をとうり、
空間、時間の中をすばやく通り過ぎる感じだ。
まるで
大型のジェットコースターに乗って。すべての星母子の
歴史空間の中を走りすぎていく感じ立った。
どのくらいの時間たったろうか。
彼らは、いつのまにか再び、戦場にもどっている。無傷で
最初の戦場の地面に立っていた。
「今のは、夢か、零」
「いや、通う.俺のメモリーバンクにも残っている」
「地球意志だと」いったい。
「ふざけ名前だな?」
「しかし、力はあるようだ。様子をみるか、どうせまた、我々に接触してくるだろう」
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
2016改定●
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