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ロボサムライ駆ける■第24回

2015年11月26日 | ロボサムライ駆ける

ロボサムライ駆ける■第24回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 you tube manga_training 
■第3章11)

「サイ魚法師、なぜしくじったのですか」
 ロセンデールが、空母「ライオン」の士官部屋で詰問していた。サイ魚法師は、ロセンデールの怒りの前でただただ恐縮しているばかりであった。

「いかんせん、主水の方が強すぎました」

 ぼそりと言う。まるで先生に起こられている生徒である。

「強すぎたとですと、それは聞けませんねえ。あなたが、私たちに最初売り込んだ言葉を、お忘れですか。あなたは主水の弱みを握っていると言ったでしょう」ロセンデールの言葉がチクチクとサイ魚法師の体をさす。

「そのとおりです」

「ですが、あなたは主水の始末を東京湾でしくじってしまった。おまけに潜水艦を一隻なくしまった。さらには潜水艦をもう一隻貸せとおっしゃる。何を考えておられるですか」

 ロセンデールは、美しい顔に怒りの表情を表していた。

急にロセンデールの顔は醜くなる。冷たい暗い表情である。

「もうよろしいです。契約は終了です。すでに、主水は我々の手にありますからね」

「何ですと、主水が……」
 絶句する法師。顔色が変わっている。

「おや、どうかされましたか」
「いえ、何でもありません。が今どこに」

 法師としては自分の手で主水と戦いたかったのである。

「そんなことは、あなたには関係ないでしょう。あなたはもう、おはらい箱です。もうあうこともないでしょう」

 ケープを翻してロセンデールは、法師の前から去った。

ロセンデールの部屋から出て、「こなくそ、今にみておれ、ほえずらかかせてやるわ」 つぶやくサイ魚法師だった。

「が、主水め、一体どこに」
 首を傾げるサイ魚法師だった。サイ魚法師は、本日の都市会議での騒ぎを知らなかったのである。

(続く)
■ロボサムライ駆ける■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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