2022年9月8日9時、フィリピン沖にある熱帯低気圧が台風12号に発達。時速約20kmで北西に移動中。今後、10日午後から13日にかけて宮古群島、八重山、沖縄島周辺に近づいてくる見込み。
宮古群島の大神島では本日9日繰り上げ投票となる。今後他の島でも繰り上げ投票を実施するか沖縄県選挙管理委員会が検討するようだ。いづれにしても、私たちは今日明日午前中に繰り上げ投票に行くしかないだろう。台風の進路と発達の程度如何によって、今回の選挙は波乱を免れまい。
県知事選は最終盤に入っている。前衆議院議員の下地幹郎候補(61)、前宜野湾市長の佐喜真敦候補(58)(自民・公明推薦)、オール沖縄勢力の現知事の玉城デニー候補(62)(立憲民主党、共産、れいわ、社会大衆党、新しい風・にぬふぁぶし推薦)ともにラストスパートの体勢に入っている。
佐喜真氏は、自公が押し、玉城県政が国と対立するばかりで何もしていないと「県政危機」からの「突破」を掲げている。一方で保守の下地氏は、保守分裂を辞さず立候補しており、軟弱地盤の大浦湾の埋め立てをやめ(不可能)、辺野古側の埋め立て地を使い、演習は鹿児島県の馬毛島へと言う。沖縄らしさを唱え、「沖縄の自立」を語り、対立を止めると主張するが、普天間基地の軍民共用化といい、きれい事の陰で、企業利益を画策しているようだ。
玉城氏は、平和であってこその暮らし・経済・観光を掲げ、新基地建設を止めると主張している。
現実に進むきな臭さの中で、「絶対にこどもたちの将来に負の遺産を残してはならない」(玉城氏)などの平和を巡る問題がどこまで説得力をもつのか、具体的な指摘と政策が問われている。沖縄の海兵隊の過半は、いよいよ2023年度からグアム等に移転していく。残るのは小規模な部隊となり、そこに自衛隊の水陸機動団が入ってくるのだろう。
米軍は後方に下がりながら、日本国が2010年以来進めてきた「島嶼防衛」策によって、自衛隊を中心とした最前線部隊が与那国島から奄美大島まで、馬毛島(種子島)を含めて日本列島各地の自衛隊部隊と結びながら、対中最前線が構築されてきた。沖縄の島々が戦場になることがあれば、日本列島全体が同様となる。77年前の戦争と現代の戦争はまったく異なるのだ。
佐喜真候補は、今まさに自公政権が進めていることが対中を意図した大軍拡であり、沖縄の島々にミサイル拠点を置きながら中国本土に飛ばせるミサイルで武装する動きがあることを承知していないわけがない。こうしたことを隠しながらの「危機突破」は危機を招き入れ、沖縄県民を欺くものだ。「統一協会」に関与していたことを謝罪しながらも、台湾で行われた合同結婚式に参列した過去/意味を問い直していない。それでいて「多様性」を言うなど、本音はどこに?
下地氏についても同様なことが言える。きれい事の陰で、何が進んでいるかを凝視しない政治は、欺瞞でしかない。
2022年の県知事選の結果が、2026年までとなり、東アジアにおける戦争と平和を巡る重大な時期と重なる。ここでの失敗はとりかえしのつかないことになりかねない。後悔先に立たずと言うことがないように心したいものだ。
さぁ、期日前投票に行こう!