イエメン迄の飛行ルート
海外出張にフライト乗り継ぎトラブルはよくあることだ。イエメンへはプラント引き渡しまで10回出張したが、今回だけは危険で恐ろしい体験をした。少し長文ですが興味があったらご一読下さい。
ことの発端は途中寄港地の台北(台湾)での出発1時間40分遅れ
成田発香港行きの飛行機は40分遅れで飛び立ち、途中台北に寄った。ここで他のルートからのフライト到着を待った。台北での乗り継ぎ客を乗せるためだ。ところがこのフライトはエンジントラブルで1時間も遅れて到着。このため私が乗った飛行機は1時間40分も遅れて出発する羽目になった。はたして次の香港でバーレーン行きに乗り継ぎが出来るかどうか。出発後、機内では機長が香港乗り継ぎ機は同じ航空会社(キャセイパシフィック)だから待たせておくので心配ない、と盛んにアナウンス。しかし不安を抱えたまま香港に向かう。
やっぱり駄目だった 香港で足止め一夜を過ごす
香港空港に到着。一目散でトランジットカウンターへ向かう。しかし乗り継ぎ便は既に出発した後だった。バーレーン行き乗り継ぎ待合室はもぬけのから。やっぱり駄目だったか・・・。3日後にはイエメンで、イエメン政府およびコンサルタントとの三者ミーティングが控えている。チェックインカウンター係員やマネージャーに猛抗議するもらちがあかない。出てしまったものを呼び戻すことはできない。乗り継ぎが出来なかった日本人は全部で11人。皆カウンターに集まりとりあえず今夜のホテルのクーポンを貰う。最大の被害者は多分、ルートの変更がし難いフライトのセットが必要な私だ。深夜にさしかかっていたのでこの処置は明日にすることにしてタクシーでホテルへ向かう。ベッドに入った時、時計は既に深夜の2時を回っていた。
香港空港での多忙な一日
翌朝、直ちにキャセイパシフィックのサービスカウンターへ。次のフライトのセットやり直しだ。問題は4個の機材手荷物だ。無事イエメン迄届かせるため、安全な北回りルート(パリ又はロンドン経由)を要求。3回も乗り継ぎがある中近東ルートはどうしても避けたかった。しかし北回りは満席で取れないとのこと。エアフランスの便を要求したがこれも満席とのこと。しかたなくサウジアラビア経由の中近東ルートで承諾。交渉を含め、このブッキングが全てOKになるまで午後3時過ぎまでかかった。
次いでイエメンのサナ事務所に電話でフライト変更の連絡。どうにか通じて安心。イエメンの空港には私がイエメンに入国するためのビザを用意した現地の人が出迎えに来ることになっている。このためフライト変更の場合は連絡が必須だ。
さて問題は成田で預けた4個の手荷物だ。香港から先のフライトが全て変わったのでステッカーの張り替えをしないと迷子になってしまう。機材は現地で緊急に必要なものばかりなので、もし行方不明にでもなったら大ごとだ。ステッカーのフライトナンバーの張替作業は係員に言ってもなかなか動かない。やむなくプッシュして空港の荷物置き場まで案内させ中に入る。普通なら安全の面から乗客が荷物置き場に入ることは許されないのだが、私の強硬姿勢からか中に入れてくれた。山のような手荷物を見て回る。ようやく探し出した荷物を取りだし、新しいステッカーを付け替える。
一日がかりでこれら諸々の処理を終える。多大な時間と労力を要したが、どうにかイエメン行きの目途がついた。そして深夜、ついにキャセイ航空のフライトは次の目的地バーレーンに向けて飛び立った。座席は航空会社のアレンジでファーストクラスだ。ゆったりしたシートに深々と身を沈め、やっとホっとした気分になったのだった。(イエメンプロジェクト(6-2)フライト乗り継ぎトラブル②に続く)
過去のイエメンプロジェクトのブログはこちらより