山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

一期(いちご)の悪夢

2014-04-13 23:20:43 | 透明人間三部作-2014-2015
カニバリズム(人食い)は「宗教的儀式として死者の魂を受け継ぐ(族内食人)」と「自分達の敵を食べる族外食人」がある。
又、「薬用として不老不死の薬効があると信じられていた」ともある。
はたまた、猟奇殺人、特殊な心理状態での殺人に見られる人肉捕食もあった。
更に、事故あるいは飢餓による共食い、栄養補給もあった。これは緊急避難による人食いと称されている。

今、世界レベルからすると飢餓は存在する。
日本でもホームレスや孤独死などライフラインが止められて孤独死も見られる。
しかし、一般的にそれは自分のこととして実感がわかないことも事実としてある。
つまり、飢餓に対する危機意識はない。
生活に対する不安や将来への不安は漠然と感じている者は多くいるのだろうが・・・。
「人間が人間を喰う」という悪夢のような想像力はわかない。

劇「透明人間」では戦争による飢餓からくるカニバリズムを幽霊たちが声なき声として語る。
人類滅亡後の想定だから<未来>からのメッセージとして劇を組み立てた。
台詞が空を切る。伝わらない。当たり前だ。
ことばは冷静である。空を切りたくない。伝えたい。そんな意識が働いているからだろう。
当たり前でないところへトリップできないだろうか。
ところが「無言」になると!恐れ多いことだが、見えない筈のものが現れてくる。

稽古場では「人間の肉を喰え。」とは言わない。それを言っちゃオシマイよ。
密かに思っていることはある。
人間はどんな味がするのか舐めてみたい、と。
現実と妄想の境界線は認識できているので大丈夫である。

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