山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

タチヒメワラビ(ナヨシダ科)

2021年06月10日 | シダ類
 山地の林縁にポツポツと立って生育する夏緑性のシダである。根茎は長く這い、葉をまばらに出す。葉は淡緑色、柔らかい草質。葉身は広披針形、基部は狭まり、2 回羽状に深裂する。羽片の下部は、無柄で水平に開出し、軸に重なるようにつく。植物全体に星状毛や針状毛を密につける。最下羽片の上側第一小羽片は突出して大きい。胞子嚢群は、辺縁と中肋の中間より辺縁近くに着き、胞膜はない。生育地は山梨県内に散在し、個体数は少ない。笹に飲み込まれて消滅した場所もある。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省-


    タチヒメワラビ 令和3年5月 甘利山で撮影


    同上 まだ葉を十分に展開していない若い個体。


    最下羽片の上側第一小羽片が突出して大きい。


    茎には星状毛や針状毛を密に付け、茶色い薄い鱗片を付ける。


    令和3年6月 同じ場所で撮影。だいぶ大きくなったがまだソーラスは付けていなかった。


    平成24年6月 アツモリソウとともに写り込んでいたタチヒメワラビ。令和3年現在、アツモリソウは消滅しておりタチヒメワラビも風前の灯。

 ⇒山梨県の絶滅危惧ⅠB類のシダ類(画像付き)

 ➡山梨県の絶滅危惧のシダ類一覧に戻る

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヒメサジラン(ウラボシ科) | トップ | 西沢渓谷を再訪する 令和3年... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

シダ類」カテゴリの最新記事