風の吹くまま

18年ぶりに再開しました。再投稿もありますが、ご訪問ありがとうございます。 

★愛知万博閉幕 皆勤賞のおばちゃんに拍手したい

2005-09-25 | 雑感
毎日新聞の9月25日付け記事にこんなのがあった。

***********************
「185日の全期間入場、56歳主婦が“皆勤賞”」
185日の会期の皆勤賞、通算208回の万博入場――。地元では一躍有名人となった愛知県瀬戸市の主婦、山田外美代さん(56)。毎日押しているシヤチハタマークタウンの「9月25日付」のスタンプを押した瞬間、周りの入場者から大きな拍手が起こり、思わず涙がこぼれた。
***********************

ここまで読んで、
「暇な人もいるものだなあ~」と思ったが、続きを読んで考えを改めた。

***********************
この日は知り合いになったベトナムやチュニジア館などのスタッフに、一緒に撮ったプリクラや日本土産をプレゼントして回った。「万博は私にとって学校。教科書なんかでは分からない、いろんな国の人と出会って会話を交わすことで得られる貴重な体験でした。きょうは私の卒業式です」
***********************

自分の目、体験を通じてしか得られないことがいっぱいある。僕にも同じような経験があるので、彼女の言いたいことに共感を覚えた。

日本政府は巨額な資金を投資し今回の万博を開催したが、本当に得られたものは何だろうか?・・・それは、彼女のような人の存在がどのくらい沢山できたのかだ。世界への先端技術をPRするパビリオンだけではない。

人種、宗教、国籍が変わっても人は同じだ。同じようなことに喜び、同じようなことに悲しむ。同じように生まれ、そしていつかは死ぬ。それは案外ささやかな交流を通じて理解することができる。学校だけでは学べない。活字やメディアだけでは真実を知りえない。

知らないということは、ただ単にそれだけの意味をもつのではない。知らないということは偏見を生み、偏見は摩擦や差別へとも繋がる可能性をも含んでいる。知るということ・・・それは自分の経験を通じ、感情と強く繋がってこそ価値をもつ。

一人のささやかな交流が与える力・・・そんなメッセージをこの56歳のおばちゃんは送ってくれたと思う。すごいね、ホントこの人。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする