アンコウ物語

徒然なるままに

日本のエネルギー事情・資源大国への道

2013-02-13 21:44:19 | 経済

シェールガス
世界のエネルギー地図が変わると言われる米国のシェールガスが脚光を浴びています。
シェール革命で米国は2017年までに石油・ガスの生産量が世界最大となる見込みで、
日欧などの消費国が中東やロシアに資源を依存する体制が変わるうえ、安全保障から
企業戦略まで幅広い影響を及ぼすと見られております。国際エネルギー機関(IEA)は
米国が2015年に天然ガスでロシアを、2017年に原油でサウジアラビアを抜き、世界
最大の生産国になるとの見通しをまとめています。

本来米国は、自由貿易協定(FTA)締結国以外にシエールガスの供給を認めておりません
でしたが、今年、日本への輸出も認可するようです。これにより米国から日本への輸出が
開始されるのは2017年前後で、それまでには関連施設の建設など巨額の投資も必要です。
ただ輸送コストを含めても現在のLNG輸入価格より大幅に安くなるシェールガスを調達
出来れば電力料金の抑制や貿易収支の改善に多大な期待が出来ます。

 メタンハイドレート
一方でいずれ日本が産油国になる日が来ると言われております。日本近海に存在する
メタンハイドレートが石油に代わる有力なエネルギー資源となると見られています。

 メタンハイドレートは最近、北海道網走市沖のオホーツク海と、秋田、山形、新潟各県沖の
日本海の海底で発見されております。いずれも沖合30~50キロ程度、日本の排他的経済
水域(EEZ)の範囲で、一部を掘り出して回収しました。さらに兵庫県から島根県にかけての
日本海沖でも存在を示す証拠を確認しており、調査の中心メンバーの松本良・明治大特任
教授は「こうした場所はたくさんあると考えてよい」と述べ、日本海やオホーツク海の海底に
広く眠っている可能性を示しました。埋蔵量は約100兆立方メートル、日本の天然ガス使用量の
100年分に匹敵する量です。日本からのエネルギー資源の輸出も夢ではなくなるかもしれません。

藻類
更に藻からエネルギーを採取する研究が続けられております。現在中近東やロシアで産出
されて
いる原油は藻類が長い年月を経て作り出したものであるとの定説があります。石油の
代替資源として
この藻類が世界各国で研究されており、米国では既に1、000億円がこの
ために投資されている
そうです。日本でも筑波大学等を中心に研究が続けられています。
現在注目を浴びている藻類は、
ボトリオコックス、オーランチオキトリウム、榎本藻などがあり、
これらを更に品種改良して安価に
エネルギー源として利用する研究が行われております。

オーランチオキトリウムの場合は、年間1haの面積当り10、000トンのオイルを作ることが
出来ます。
現在日本の原油輸入量は年間2億トンなので、2万ヘクタールの土地があれば
この量の生産が可能と
なります。この面積は日本の耕作放棄地の僅か5%です。コストも
最終的には0.5円/Lが可能となる
そうです 日本がいち早くこの藻類の実用化に成功すれば
原油輸入は不要となり、原発もいらず安価な燃料を
使用した火力発電で十分となります。
航空機、自動車などの燃料にも使用され、プラスチックや衣料などの
生産も出来ます。
航空機や船舶の燃料は電気では無理で液体燃料が必要です。経常収支の大幅な改善も
期待出来る夢のエネルギーです。原発を温存する為に様々な
ことを画策するより、この
新エネルギーの開発に多くの資源を投入することが望まれます。