昨年の胃カメラ検査でのこと。
大きな待合室で待っていると、周りの患者さんたちの個人情報が結構聞こえることがあり、中にはかなり深い私生活の内容まで耳にしてしまうことがあり、様々な人間模様が垣間見えてしまう。またご年配の方にはなかなか要領を得なかったり、的を射ない会話が少なくなく、その都度看護師さんを始め、多くの病院スタッフさんたちの丁寧に説明を繰り返していた。すると私が手にした用紙を見て病院スタッフさんが「これを出さないと受付されませんよ」と教えて頂いた・・・負担増・・・嗚呼申し訳ない・・・またスタッフさんとのやり取りにも色々な方がいて、優しい物言いやそうでない一体何様なんだろうという態度の人まで様々である。
遠くの席に顔見知りが座っていた。看護師さんと色々と話をしていたので特に声を掛けなかったが、そうでもなくても会話自体が制限されている院内の空間である上、すっかり疎遠になっていることもあり、気付かなかったことにして遠くの席に座る。出会った頃は私はまだ20代だった。先代や亡母とも仲良く、家族ぐるみでのお付き合いがあったのだが、「ある出来事」をきっかけに生活が乱れ始め、余り良くない人たちと付き合うようになり、次第に疎遠になり、時々道端で見掛けても軽く会釈はする程度のお付き合いとなってしまった。そして久しぶりに目にした知り合いはすっかり歳不相応の高齢者に見えた・・・
この年齢で点滴も麻酔も初体験なので、有難いことにとりあえずここまでは健康体なんだろう。ただ無病息災におごることなく、そしてこれからも出来るだけ待合室に来る機会を少なくしたいものだとつくづく思った。