先日同級生と二年ぶりに飲むことになった。
コロナ前までは比較的頻繁に会っていたがしばらく疎遠になっておりコロナの影響なのか?と尋ねたら「(私が)日本酒を飲ませてくれないから」とのこと・・・彼は以前もブログで登場したことがある私の周りにはほとんどいない「酩酊タイプ」の飲み方をする。酩酊するきっかけはいつも日本酒なので飲むたびに「日本酒を飲んだらお開き」と言っていたことが原因だったようだ。そんなにも飲みたいならもうどうぞと還暦近い爺さんの飲み方になっているだろうと久しぶりに飲んだ訳だが、ビールもそこそこにすぐに日本酒のオーダーが入る。そしてとにかくペースが早い早い・・・おちょこをジョッキに変えた方がいいんじゃないか?と思えるほど何度も何度も何度も何度も徳利を傾ける。徳利から直飲みしたらさらにペースアップするんだろうな~と冷静に彼がしぐさを眺めていた。すると案の定、次第に会話が噛み合わなくなる。こちらが話した会話を全く理解しなくなり、変なリアクションやちんぷんかんぷんな返答が増える。そして三時間飲んだ後に彼は「久しぶりに話せて楽しかった」と呂律の回らない口で満足そうに話していたのだが、後半はほとんど会話になっていなかった。珍しく二軒目にも彼は同行したのだが、今度はウイスキーのロックをがぶ飲みがぶ飲み。お店の女性が作ってくれたチェイサーを手にすることもなく、さらに会話はほぼ出来ない壊滅状態となり、不思議なノリが増え始める。これ以上お店にも迷惑をかける訳にも行かず、お会計をすると「俺は帰らない」「俺は残る」と煙草に火をつける彼を強引に引っ張り出して店を出た。
もう還暦間近の爺たちであるが、恐らく彼の飲み方は今後も変わることはないだろうとこの夜の出来事を色々と考えながら岐路についた師走の夜だった。帰路が我々の岐路にならなければいいのだが・・・