出征する弟に「南天」を刺繍した守り袋を姉が手渡したシーンが目に残っている。「難転」に通じるためと。また冬の掛け軸にも描かれる。そんな南天について調べてみることにする。
メギ科ナンテン族。メギは目木とも書いて茎を煎じて洗眼薬として使われたためこの名がついたと。また葉にも抗菌力があり「南天手水」のことばにあるように、厠の傍に植えられ手洗いで水がないときこの葉で清めたと言う。
ルーツは空海が八〇四年唐から持ち帰ったとの説も記述にある。
我が家の庭木に南天がないことに気付いた。早速購入して植える。家の火災除けにもなるともある。注意もするが期待もしたい。
写真は庭の小さな南天