ムカシトンボ ２０２２＜５月①＞

＜５．４＞

転落

恒例の都下のムカシトンボの産卵撮影です。いよいよ気温が上昇する予報で条件が揃い、例年の沢に行きました。
約１週間前はまだ時期が早く、♂より♀が目立ったものの通過ばかりで産卵する気配がありませんでした。
この日は数回の産卵が見られ、２♀が落着いて産卵しました。渓流は２０℃。地域の最高気温２４℃。

♀　産卵　１２時１０分頃　ジャゴケで落着く




産卵開始して約１０分後に異変。突然バランスを崩して転落しました。何が起きたのか、画像で検証しました。
原因は蟻に絡まれたことでした。２０秒間暴れて落下する顛末です。

右下のジャゴケに見える蟻が接近中


蟻が腹部先端にとり付く


肢に付いた状態






振り払ってバランスを崩し次の瞬間に落下


転落後　飛沫はあっても幸い水の直撃がない場所　しばらくして無事に飛んだ模様




♀　産卵　１１時３５分頃　落着かず


♀　産卵　１４時頃　落着いた美しい個体




産卵痕が見える

２０２２．５．４　東京都

ムカシトンボ ２０２２＜４月③＞

＜４．１７＞

居残り

２日間続いた雨が上がった昨日、ムカシトンボの羽化撮影に行きましたが、気温が上がらず、目撃なしでした。
この日も曇天。脱出前の個体を撮るには好都合とみて出直しましたが、目撃は翅の伸びた２♀でほぼ連敗です。

まずは、前日の遅い時間帯に羽化したとの情報を得ていた場所を見に行くと、まだ飛ばずに居残っていました。
９時半を過ぎても飛ぶ気配なし。昨日の午後から気温が上がっていないことを物語っています。

♀　前日羽化の居残り




羽化目撃は２♀。前日よりさらに低気温ながら、早い時間帯に羽化を始めていました。分からないものです。
１１時頃から時折日が射してもせいぜい１４℃まで、地域は最低８℃、最高気温１６℃。

♀　羽化　１０時１５分頃


♀　羽化　１２時頃



２０２２．４．１７　東京都

ムカシトンボ ２０２２＜４月②＞

＜４．１１＞

別の沢

昨日撮影したムカシトンボ羽化は位置が悪過ぎでした。この日は帰り道に下見しておいた別の沢に直行しました。
隈なくポイントを探しても姿がなく、上流に移動して９時半頃に羽化中♂を発見。かなりの時間をロスしました。
１５分後、先に進むと♀がいました。同じく翅が伸びた段階でも、こちらの進行が遅く見回る順序が逆でした。
昨日よりは撮りやすい場所での羽化です。最低１０℃、最高気温はやや下がって２５℃。

♂　羽化　９時半頃　日当たり良好の場所




１０時頃　完全に日陰になる


♀の羽化と交互に撮影して１１時過ぎに戻るとすでに飛んだ後でした。気温が高く羽化の進行がいかにも早い。

１０時５０分頃　




上の♂の２０ｍ程上流で羽化した♀です。♂より１時間近く遅れて羽化したようです。

♀　羽化　９時４５分頃




１０時２５分頃


１０時４５分頃


１１時１０分頃




正午とほぼ同時に開翅。カメラを取り替えようとするうちに飛びました。開翅から約２分後、過去最短でした。






２０２２．４．１１　東京都

ムカシトンボ ２０２２＜４月①＞

＜４．１０＞

夏日

今季はムカシトンボも遅れている様子ですが、２日間連続の夏日で多摩地域でも羽化が始まり一気に挽回するか。
例年の林道に行きました。しかし、丹念に探索した結果は１♀のみで期待外れ。他に羽化殻もありません。
なんとも撮り辛い所でしたが、発見しただけでよしとするような状況でした。最低１０℃、最高気温２７℃。

♀　羽化　１０時半頃






正午前、林縁をふらふら飛ぶ♂がいました。羽化したばかりのようです。暗い所に止まって休止。

♂　止まった直後


翅を閉じる


数年前はいなかったホソミイトトンボが林道の各所で見られました。体色はまだ褐色です。

＜ホソミイトトンボ＞　♀　静止

２０２２．４．１０　東京都

ムカシトンボ ２０２１＜５月②＞

＜５．１０＞

１分半のホバリング

ヒメクロサナエの産卵狙いの小流、活性がないのはムカシトンボも同様で、午前中は♂も殆ど見ませんでした。
午後からたまに探雌する♂が飛来、♀は通過のみで産卵の目撃はなし。行けば産卵が撮れるものではありません。

１５時撤収まで、この日唯一の縄張り飛翔です。１４時１５分頃、約１分半の間ホバリングが見られました。

♂　飛翔









２０２１．５．１０　東京都