生徒を指導していて、
何が楽しいかというと、
やはり、入塾した生徒が生き生きと
勉強に取り組んでくれることです。
長年たくさんの生徒と接してきて、
子供たちの成長のパターンは
みなさんひとり一人の顔が違うように、
そのプロセスはいろいろです。
良い教材を使うことも大事ですが、
私が自らつくったオリジナル
プリントを使うこともあります。
問題のプリントを渡すときに、
これは先生が作ったプリントだよというと
目を輝かせる生徒がいます。
そういう生徒は伸びる生徒です。
子供の理解は先生の心のベクトルに
影響をうけるのです。
さて、今日は今流行のAIについて
お話しをします。
AIというのは英語でartificial intelligence
といいます。いわゆる人工知能です。
人工的に賢い脳を作っていくわけです。
賢い脳をつくるには、
賢さの意味を知らなくては
なりません。
賢いというのはどういうことでしょうか。
人間ならば、学力テストをすれば、
ある程度の賢さはチェックできます。
しかし、最近では、点数をとれるだけの人を
賢いとはいわなくなりました。
むしろ、周りの人としっかり
コミュニケーションがとれる。
人の話をしっかり聞くことができる。
回りにいる人の気持に寄り添える、
人を楽しくさせる。
学力も備わり、そういった人間性のある人が
評価されるようになってきています。
学力もあり、人間性もあり、さらに
新しいものを生み出す力をもっている人は、
今あらゆるところで、
もっとも望まれています。
コミュニケーションにおいて、
心の動きや相手の考える事を
しっかり理解できる人は、ある意味
国語のちからのある人です。
結局自分の心は言葉によってしか
表現できません。
どんな分野においても、
コミュニケーションが基本です。
そのうえで、国語力はとても大切です。
世の中のあらゆる事象の意味を
理解できる言葉の力がベースにあって、
しっかりした世界観を持っている人は
たとえ言葉が、宗教が、人種が違っていても
うまくやっていけるのです。
いっぽうAIにとって、賢さとは何でしょう。
ヒトが持っている知的能力を
より研ぎすませたものが
AIの目指す賢さだと思います。
これから数十年先に賢くなったAIは
人間の仕事をすべて奪ってしまうのでしょうか。
いえいえ、そんな心配はいりません。
あくまでもAIは人間にとっての便利なツールです。
人は、このAIの助けを借りて
仕事をラクにすることができるのです。
現在スマホが当たり前の世界ですが、
ほんの10年前にはそれほど
普及していませんでした。
今は地球上のあらゆる国のあらゆる人が、
スマホを使い、毎年何十億台ものスマホが
生産され、産業を下支えしています。
私達が賢くスマホを使えないで、
スマホに使われてるようではいけませんが、
スマホが日常的に便利なツールで、
誰もが一度手にすると、
手放せない存在であることはまちがいありません。
スマホと同じように、AIも確実に
私達の住む世界を入り込んできますが、
まだまだ私達の住む世界を変える力はありません。
ディープラーニングはAIを語る上で
とっても重要なキーワードです。
ディープラーニングの意味を簡単に説明すると、
私達の脳の神経細胞のネットワークを模倣した
情報処理システムです。
それがどういう風に動いているのかは
次回お話します。
なぜ私が、このディープラーニングに
注目しているかというと、
私の仕事が子供たちの学習に
関わっているからです。
人間の学習と、いわゆるAIの学習プロセスは
まったく違うものに思えるでしょうが、
実は底でつながっています。
いわゆるディープラーニングのシステムが
どのように動いているかはそれを作った専門家も
説明ができないそうです。
どんどんかしこくなるAIは
自分で学習するように作られているので、
データを蓄積すればするほど賢くなるそうです。
(もちろん、このデータを蓄積するところが
ほんとうは大変な仕事なのですが・・・)
ほんとうに不思議ですが、
AIはまるで生き物のように
どんどん賢くなるのです。
♬ 閑話休題 ♬
これは、以前書いたことですが、
実は、私が指導してきた生徒さんの中で、
ある時点で学力の伸びが
ものすごく急上昇する生徒さんがいます。
私はこれを学力のブレークスルーと
(勝手に?)呼んでいるのですが・・・(笑)
今までそれほどできる子供では
なかったのに、ある境い目から
劇的に問題が解けるようになるのです。
そういう瞬間に立ち会えることは
指導者としては、望外の喜びです。
もちろん塾生の全員が
そうなるわけではないです。
塾生の中で、私の言うことを
しっかり確実にこなせる生徒が
そういうブレークスルーを
体験しているのです。
この体験については
また次の機会にくわしく
お話します。