キャリア組の出世競争も大変だ！ 【今野敏著 隠蔽捜査】

横山秀夫さんの「64」「クライマーズハイ」を読んで以来、刑事ものをちょくちょく読むようになりました。キャリア組の出世競争も大変ですね。

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	隠蔽捜査 (新潮文庫)
	クリエーター情報なし
	新潮社

■隠蔽捜査

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竜崎は、警察庁の総務課長。
これまで順調に出世街道を歩んできた。

3件の連続殺人事件が発生した。
小学校時代の旧友で今は警視庁の刑事部長・伊丹が、捜査本部長を務めているらしい。

情報を集めるうち、竜崎は
「犯人は、現職警察官ではないか」
と思うようになる。

家庭を家内にまかせっきりの竜崎には、2人の子供がいる。
浪人生の息子の様子がおかしい・・・。

連続殺人事件の犯人を隠蔽しようとする捜査本部。
家庭内の不祥事に、悩む竜崎。

この二つの事件を、隠蔽することはできないと判断した竜崎は、行動に出る。

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この小説は、犯人捜しよりも、事件に揺れる警察官僚たちの揺れる心に焦点を当てています。
警察官の前に、官僚であり、公務員である彼らの様子が興味深いです。


■キャリア組

私ＹＨが30代の頃、仕事の関係で警察の皆さんとお付き合いしたことがあります。

現場の第一線は警部（課長待遇）、警部補（係長待遇）が主役です。
彼らは、市民の安全のために、本当に良くがんばっているな〜と感心していました。



この小説は、警察キャリアが主役。

警察キャリアは、東大・京大から21人を採用する。
東大・京大だけでは世間の批判を浴びるので、私大からも1人採用し、計22人。

数ヶ月の研修を終えると、警部補に昇格。（現場の係長クラス！）
数年の現場研修を終えると、20代半ばで警視。署長クラスです。
この時点でほとんどのノンキャリ警察官が生涯たどり着けない地位になるんですね！

すっごいスピードですね！
速いです。
私が30代の頃お付き合いしたノンキャリの皆さんからは、程遠い世界です・・・。

こんなことに驚いたＹＨでした。


警察モノ小説って、面白いね〜


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