燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

ピットフォール 8

2015-04-16 | 症例集

 今回は「総合診療医に必須な循環器徴候」から番外編をどうぞ

●手背静脈の測定

 まず、手背面を上部に向けたまま手を心臓の高さより低い位置に置く。しばらくすると、手背静脈が怒張してきます。手背面を上部に向けたまま、徐々に手の高さを上げていき、心臓の高さを超えて高くしていくと、急に手背静脈が虚脱するポイントに到達する。そのポイントの高さから右心房までの垂直距離が静脈圧となる。

●奇脈の測定

1. カフ圧を収縮期圧以上にあげてから徐々にカフを脱気し圧を下げる。

2. コロトコフⅠ音が呼気時にのみ聴かれる最高圧のポイントをみつける。

3. そのポイントでカフの脱気を止め、吸気時に音が消失し、呼気時にコロトコフⅠ音が聴取されるかどうかを確認する。

4. ゆっくりと2mmHgごとカフ圧を下げ、カフの脱気を止める。

5. 上記4を繰り返して徐々に圧を下げ、全ての心拍動でコロトコフ音が聴かれる圧のポイントをみつける。

6. 上記の2と5のポイントの差が10mmHg以上となる場合、奇脈ありとし、そのサイズも記録する。

 今回は以上です、話変わって、広島空港での事故は怖いですね、着陸態勢に入ってからの天候不良による「ダウンバースト」の可能性もあるそうです、幸い亡くなられた方がいなかったので、よかったですね、では次回に。


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