みなさん、こんにちは。
アーサー ワクチンに関して、昨日ですか、厚生労働省が、モデルナ、それからアストラゼネカの2種に関しての適応を正式にリリースする発表があったと思うんですが、この2種を追加することによって今後のメリットもしくはデメリットがありましたら解説いただきたいんですが。
徳田 ワクチンは、接種すべきだと思います。
できるかぎり。
それをスピードをとにかく速くするというのが大事ですね。
アーサー その意味では、今回の特例承認として、供給量が全体的に増えることでのメリットは期待できると。
徳田 ええ、どんどん供給して、やっぱりボトルネックがどこになっているのかきちんと評価して、このスピードが遅い理由は何なのかというのを。
アーサー 接種が実際進んでいかない。
徳田 ええ、現場の指揮官とかが問題となっていると思いますけど、そこに、どの部分が弱いかと。
やっぱりこういうものというのは、一番弱いところに律速段階がくるんですよね。
どの段階でワクチンの接種が遅れているのか。
供給なのか、それとも配給なのか、保存なのか、それとも問診なのか、それとも打つ人がいないのか。
そもそも場所がないのか。
あらゆる場面ですべて評価して、どこが問題になっているのかきちんと明らかにしてやらないと。
アメリカなんかは今は接種スピード落ちてますけど、かなり接種が進んでいるということで。
1日に400万人とか、一時期、4月の時点では1日400万人打っているわけですから。
今、菅首相は1日100万人目標と言ってますけど、十分できる数字だと思います。
問題はやる気があって、実際それを実行するかどうかですよね。
アーサー すると、接種の場合に出てくる、例えば各自治体への供給量、実際に接種をするためのスケジュールであり、そこに対しての人的な配置、管理としての保存、オペレーションとしての運用、それぞれのフェーズごとに検証するためのポイントをつくってあげて、つまるところ解消しながら接種スピードを上げていくことが重要という。
徳田 そうですね。
とにかく律速段階のところにリソースをつぎ込む。
ほんとうに打つ人が少ないのか、実は私も浦添市医師会の会員ですから、この間の日曜日、私も接種担当で、接種してきました。
ですけれども、接種担当として言ったんですけれども、問診係なんですね。
接種をするのは看護師さん、我々は問診。
という形で、接種する人は看護師さんがいますよというので、私はやらなくていいと言われたわけです。
だから、接種する人が足りないわけではないのかということですよね。
その日曜日の時点で私が体験したことは。
どこが律速段階、つまりボトルネックになっているのか、そこですよ。
アーサー そのあたり、ひとついうと、この前、報道を見ていて気になったのは、とある自治体でようやく開始したら回線がパンク。
インターネットの受付も途中でサーバーがダウンするような状況の話が出ていたんですが、そもそもその自治体に対して、高齢者を優先するのであれば、その例えば沖縄那覇市であれば、エリアを最初から分けておいて、スケジュールずらしながら案内をかけていけば、そこまでいかずに済んだんじゃないかと素朴な疑問をもったんです。
徳田 そうそう、そうなんです。
アーサー 一斉受付ですよね。
徳田 そう。
だからああいうものを早い者勝ちにするのはいかがなものかと思いますよ。
コンサートのチケットじゃないんだから。
アーサー ほんとに。
徳田 何月何日何時何分から開始しますとか言って、その時間に合わせてずっと待ってて、電話したら結局つながらなかった方もいらっしゃるわけで。
アーサー なんかこの辺がちょっと矛盾してるという。
徳田 だからそういう方式じゃなくて、電話したらいつでも予約できるという形にして、予約をどんどんどんどん入れると。
そういうふうにやっていかないと。
打つのも、打つ速度も例えば9時5時じゃなくて、アメリカの場合はトゥエニー・フォ・セブンなんですね。
24時間1週間毎日、つまり24時間365日。
だから夜中でも行ったら打てるわけです。
そういうふうにすればいいわけです。
同じ人が打っていたら過労死しますけど、そうではなくて、ちゃんとシフトを組む。
コンビニでも24時間開いているわけで、コンビニのようにやればいい、24時間365日。
電話も、110番とか119番とか、必ずかけたらつながるじゃないですか。
110番がつながらないということはない。
ああいうふうに必ずつなぐようにすればいいわけです。
だから早い者勝ちでやるという発想が間違っているし、9時-5時で終わりとか、そういうお役所的発想では広がらないですね。
コンビニ方式+110番方式でやればいい。
アーサー 確かに重要です。
お仕事の業態によって働かれる時間帯によっては、9時5時で行きにくい、もしくは行けないという方いらっしゃるわけで。
徳田 はい。
場所も遠いとかということがありますから、ドラッグストアでも打てるようにするといいんです。
薬剤師さんが打てるようにするとか。
そうすればいい。
アメリカでは、もともとインフルエンザの予防接種なんかはショッピングモールでするんです。
イギリスでは、ボランティアの人に訓練して打たせている。
それに対して日本では、医師と看護師以外では云々と。
だけどこういう緊急事態では、これも限定的にそれを認めるようにすればいいわけですよね。
はい。
それはやり方次第です。
アーサー そうですね。
徳田 筋肉注射って難しくないんです。
アーサー 海外だとボランティアの方々に講習して、打つケースも。
徳田 講習して打ち方を教えて、打たせているわけです。
日本の場合、薬剤師さんと医学生にも打ってもらうという話があるんですけど、。
でもそれは打つ人が少なければという話なんです。
今はどこがボトルネックになっているかわからないんですよ。
で、確実にわかっているのは予約ができないということ。
予約ができない、そして電話がつながらない。
9時5時で終わっている。
これらは間違いないところですから。
そこを直してほしいですよね。
アーサー ここ重要ですね。
そもそも予約が進まなければ接種のスピードが進まないのは当然ですから。
徳田 うん、でその録音データの申し込みサイト、東京の大規模接種の。
それで架空のデータを入れても申し込みができたということで、朝日新聞の雑誌出版のところと、毎日新聞がそれを指摘したら、政府が逆ギレしていたという話がありましたけど。
だからもうちょっといいのをつくって、やってほしいですよ。
今回も最初からそうでしたけど、ファクスでやり取りをしているとか。
保健所が。
あと、COCOAが全く機能していなかったりとかありましたけど。
またこのワクチンで露呈したかということですよね。
アーサー このあたりは今どこに問題があるかということを正しく認識、共有して、それに対して策を打つ、いち早く予約数を増やして接種のスピードを上げる、サイクルを作っていく、この部分は引き続き番組でも、目いっぱいお伝えしたいと思います。
徳田 お願いします。
次回に続く。
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