胆嚢の触診:
Courvoisier徴候=胆道の閉塞により緊満した胆嚢を触知することです
→胆管癌・膵頭部癌・ファーター乳頭部癌などを示唆します
Murphy徴候=右季肋下を押した状態で深吸気をした際に痛みが生じ深吸気が止まることです
→胆嚢炎を示唆します
脾臓の触診:
患者さんの左肋骨下部を背部から検者の左手で支持し前方に持ち上げます。
検者の右手は肋骨下縁に添えて脾臓に向けて突き挿す様に固定しておきます。
そこで患者さんに深呼吸してもらい、深吸気時に脾臓の内側下縁を感じるかどうかをみます。
感度を上げる手法として、患者を右側臥位として触診を行う方法があります。
これにより重力の作用で脾臓が右内側へ移動して触れやすくなります。
この体勢で同様に、患者の左肋骨下部を背部から検者の左手で支持し前方に持ち上げ、検者の右手は肋骨下縁に添えて脾臓に向けて突き挿す様に固定しておきます。
そこで患者の深吸気時に脾臓の内側下縁を感じるかをみます。
正常人では数%しか触知されないため、触れた場合には脾腫splenomegalyの可能性が高いと考えられます。
図 脾臓の触診(双手法)
(出典:Bates' Guide to Physical Examination & History Taking)
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