選挙に際して「出たい人より出したい人を」という標語がよく聞かれます。私は出たくない人
よりも出たい人を選ぶ方が良いと思います。もちろん歳費を稼ぐためだけを目的にする議員は
問題外ですし「国民の生命と財産を守る」事を第一義に、そのためならば自分の命を投げ出す
ことに躊躇しない信念を持った者でなければ立候補する資格は無いと思います。
「出たい人」=「やりたい事が有る人」でなければならないと思います。そのためには現場での
経験が不可欠です。親の介護を経験した、子育てを経験した、ハローワークで働いていた、
専業農家、兼業農家、海外のNGO、NPOで働いていた、もちろん行政担当者として第一線で
動いていた事も経験ですし、中小零細商業者、町工場の経営者として長年仕事をしてきた人、
市町村長として仕事をされてきた人も大事な経験者だと思います。
そういう「その道のプロ」、第一人者、専門家が集まってこの国の方向性を議論する場所が
国会だと思っていましたが現実はそうではありませんでした。皆さん「選挙」のプロで専門家
ですが現場に精通している人がそんなに多いようには思えませんでした。
そんな現場を持って動いている人、働いている人が選挙に勝てる訳が有りませんし、土台も
持ってはいません。仕事をしながら国会議員になるたった一つの手段が衆議院選挙の純粋
比例でした。比例順位は党本部で付けますが、今後はこの順位と候補者の選定がその党の
考え方、見識だと捉えられる比例選挙になるべきです。
重複立候補も否定しませんがその順位は純粋比例候補者の下に置くべきだと思います。
純粋比例で当選した議員の任期は4年ないし2期までにして、歳費は党本部に供託して
党本部から生活費として月30万円を受け取ることにしたら良いのだと思います。
財政破綻が噂され経済の非常事態になったイタリアで組閣された新内閣は首相以下、閣僚に
国会議員がいないと報道されました。議員内閣制の日本では考えられませんが日本は財政
だけでなく地震、津波、原発というイタリア以上の非常事態だということを考えたら本当に現場に
精通して、現場に直接号令を掛けられる人が国会議員として選ばれるべきだと思います。