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「カルト宗教」取材したらこうだった 藤倉善郎

著者によれば「カルト宗教」というのはその定義が難しいという。確かにどのようなものを「カルト」というのか、その線引きに確かな基準がない。著者は「カルト宗教団体」もあれば「カルト的な宗教団体」もあるという。本書は、そうした「カルト」あるいは「カルト的」な宗教団体を長年取材してきた著者の渾身の1冊だ。実際に本書は、そうした宗教団体に対する潜入ルポあり、宗教団体との訴訟トラブルありの実に多彩な内容で、しかも著者が大いに体を張って、危険を顧みずに取材してきた成果を読むことができる、貴重な1冊だ。本書が指摘する「笑える教義をもった団体ほど恐ろしい」という言葉に、著者の深い洞察を感じる。(「『カルト宗教』取材したらこうだった」 藤倉善郎、宝島社新書)

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