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日本人が知らない漁業の大問題 佐野雅昭

日本という国が、漁業という分野において、先進国なのかそうでないのか、それすらも一概には言えないということを気づかせてくれた。日本は漁業という産業においては資源国であるが、資源国としてのふるまい方に日本は慣れていない。そうしたことが大きく影響しているのかもしれない。他の本で読んだのだが、例えばアイスランドという国は漁業の生産性という点では紛れもない先進国であるが、日本はアイスランドの漁業に学ぶことが多いのだろうか。日本の養殖技術は紛れもなく世界一の水準だと思われるが、著者は養殖技術に頼る道には落とし穴がいっぱいあるという。日本が進むべき道はそう単純ではないらしい。これからの40年50年後を見据えて、今日本がするべきことは何か、そうしたことを考えさせてくれた1冊だった。(「日本人が知らない漁業の大問題」 佐野雅昭、新潮新書)

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