書評、その他
Future Watch 書評、その他
カレンダー
2017年1月 | ||||||||
![]() |
||||||||
![]() |
||||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
![]() |
||||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ||
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | ||
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | ||
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | ||
29 | 30 | 31 | ||||||
![]() |
||||||||
![]() |
||||||||
![]() |
||||||||
|
goo ブログ
過去の記事
カテゴリ
サイン集(559) |
コレクティブル(495) |
読んだ本(2936) |
映画、観劇、音楽、その他(258) |
Weblog(2) |
最新の投稿
漫談 漫談の真髄 |
謎の香りはパン屋から 土屋うさぎ |
ことばの番人 高橋秀実 |
死の貝 小林照幸 |
未整理な人類 インベカヲリ |
寄席 お笑いぱっちり倶楽部 |
漫才 寄席漫才の底力 |
シュレーディンガーの少女 松崎有理 |
ラグビー 横浜キャノンイーグルスVSクボタスピアーズ |
漂流老人ホームレス社会 森川すいめい |
最新のコメント
htsunai/絵画展 コートールド美術館展 |
芋田治虫/王室と不敬罪 岩佐淳士 |
omachi/いつかの人質 芦沢央 |
Unknown/古書店アゼリアの死体 若竹七海 |
野っ原/ようこそ授賞式の夕べに 大崎梢 |
mimizuku/三月 大島真寿美 |
岡本 絵里奈/ミャンマーの柳生一族 高野秀行 |
神崎和幸/おれは非情勤 東野圭吾 |
bigboss/1959年 ワールドシリーズ |
衣恵/るり姉 椰月美智子 |
最新のトラックバック
ブックマーク
goo
最初はgoo |
プロフィール
goo ID |
yb2007 |
性別 | |
都道府県 |
自己紹介 |
非公開 |
検索
gooおすすめリンク
![]() |
URLをメールで送信する |
(for PC & MOBILE) |
![]() |
![]() |
i 西加奈子
今年の本屋大賞ノミネート作品のうち未読だった1冊。日米国際結婚の夫婦の養子として育てられたシリア出身の主人公の成長を描いた作品だが、普通の子どもが大人へ成長するその心の動きのなかで、彼女自身の幸せな境遇に対する罪悪感が大きな影響を及ぼす。こうした罪悪感は、主人公だけでなく、今の日本人が何らかの形で持っている普遍的な感情のような気がする。それは、東日本大震災の衝撃と言っても良いが、生き残ってしまった自分への罪悪感だ。世界で起こっている様々な事件や災害の犠牲者の数を克明に記録し続ける主人公の姿は、どうしても自分を含む日本人のそうした感情と重なり合ってきてしまう。なお、アップル社の創設者スティーブ・ジョブスが、本書の主人公と同じように、シリア出身でアメリカ人の夫婦の元で養子として育てられたという話にはビックリさせられた。その事実があったからこそ、そうした設定にしたのだろうが、この事実こそが、本書に現実感を与え、かつ本書の読者に主人公の未来を信じさせる効果をもたらしている。ひとつの小説を読みながら、自分はジョブスの伝記も同時に読んでいたような気がした。それだけでも本書は凄い作品だと思った。(「i」 西加奈子、ポプラ社)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )