goo

蔵書の苦しみ 岡田武志

蔵書を巡る古今の様々なエピソードや著者自身の体験・考えを綴ったエッセイ集。本の重みで床が抜ける話、蔵書の処分方法、トランクルームの活用法、電子化、図書館の利用法等、幅広い内容の蔵書を巡る話が満載だ。本を集める性癖のない者には、単に本が好きな人の「のろけ話」のような感じでたわいない内容だが、何となく彼らの心理状態が分かるようで微笑ましい。「本を読むより買う方が好き」というところまでは何となく分かる気がするが、読んでいない本がある程度溜まると「しばらく買わない様にしよう」と、そこで歯止めをかけられるかどうかがある意味で分れ目だということを肝に銘じることになった一冊だ。(「蔵書の苦しみ」 岡田武志、光文社新書)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )