悪友から連絡がありパワーアンプでMA-7がTANNOYのⅢLZとは頗る相性がいいアンプと宣う、彼は昔、某電気メーカーの音響事業部に席を置いたことがあり、可也の音楽好き?オーディオマニアの人物です。
実に珍しいアンプがヤフオクに掲載されていてタンノイには相性が良いと宣う。当時彼の務める音響技術の技術屋さんの間ではかなり評価を集めたアンプらしい。
そんな事を聴くと虫が起きる!彼自身は実際は聴いた事は無かったそうですが、 TEACのパワーアンプでMA-7と言うらしい、プリとメインで発売してようだ。私は当時TEACはオープンデッキしか筆者は知らないので、少々の不安もあるが、そのように話題になったのなら・・・
インターネットで解説を見ると特にプリアンプは「良質のMCカートリッジを使用してTANNOYスピーカーを品位の高い音で再生する」というテーマの下、TEACとTANNOYが共同開発したArmoniaシリーズのパワーアンプ。
このアンプは、当時のTANNOY社社長ノーマンJクロッカー氏により、TANNOY社製品の重要な試聴テストのシステムとして使用するという評価を得ています。
MA-7は新開発の保護回路を内蔵した完全DCパワーアンプ構成となっており、左右チャンネルの相互干渉を防ぐため、ダブルモノラル構成を採用しています。
5Hz以下を急峻にカットする新開発の保護回路を搭載しています。
フィードフォワード回路を採用しています。 負荷ショート保護回路を搭載しています。とあります・・・・これは筆者の持論だが、このダブルモノラル構成の所が気に入ります。
モノーラルパワーの良いところは相互干渉が出来ないようにモノーラル構成のパワーアンプが音の分離がよく透明感のある音になる!構造的にそのような回路担ってない場合はモノーラル仕様が音質が良いと思う。
早速オークションで競り落とし、今日配送された。意外と躯体は大きく、ダブルモノラル構成のためか重量があり重い、パワーアンプは重さで買えと言った先輩の言葉を思いださす、昔は良いトランスはたしかに重かった事で証明される。
只、デザインは全く良くない、メインスイッチも裏側についている。かなり扱いにくい・・・・取り敢えず拙宅のタンノイⅢLZに接続して、スイッチを付け暫く放置してから音出しをする。勿論接続部分はよく清掃をし磨き音出し試みる。そして途中からKEFに替えて聴いて見ます。
性能については次の通リである。
型式 ステレオパワーアンプ
回路型式 BクラスDCアンプ(完全モノラル構成)
実効出力 150W+150W(8Ω、7Hz〜100kHz)
全高調波歪率 0.003%(8Ω、定格出力、10Hz〜20kHz)
混変調歪率 0.002%(8Ω、定格出力、SMPTE)
出力帯域幅 7Hz〜100kHz(8Ω、THD 0.02%)
周波数特性 DC〜200kHz +0 -1dB
入力感度/インピーダンス 1V/50kΩ SN比(IHF、Aネットワーク) 120dB
残留雑音(入力ショート、Aカーブ) 35μV
ダンピングファクター 100(DC〜20kHz)
チャンネルセパレーション 120dB以上(1kHz、入力ショート)
スルーレート ±120V/μsec
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 300W 外形寸法
幅432×高さ148×奥行440mm
重量 22kg
先ずはピアノ曲から聴いてみる、グランドピアノの音はやはり基本ですので、テストはピアノ曲が良いと思う。
バッハ:ゴルトベルク変奏曲/イルマ・イサカーゼ(Irma Issakadze)(ピアノ)1976年生まれ正直筆者はグレン・グールド余りは聽かないが、色々な雑誌等「彼女こそ、グールドの再来」と評価される、話題の新人!と褒めています。
例えば、彼女の演奏は、アリアの冒頭から実に心地よく響く。装飾音の付け方には少々驚く人もいるかも知れませんが、この独特な味付けに慣れていくとどんどん彼女の世界にはまっていくことでしょう。
微妙に揺らす右手のメロディと左手のメロディが交錯したところに現れる不思議な響き。これは一体バッハに内包されるべき音なのだろうか? と戸惑ううちに、あっさりと終結部に至ります。アリアだけでここまで心が揺り動かされる演奏はそうそうあるものではないでしょう。
例えば第3変奏での雄弁な左手の動きや、第4変奏での巨大な建築物がそそり立つような堂々とした音。曲が一つ進むたびに新たな扉が開いていくようです。音楽評でも「グールドの再来」と言われています思わず納得する。
ゴルトベルク変奏曲/エディット・ピヒト=アクセンフェルトの演奏。
筆者の耳には彼女の演奏が評価基準になっているようで試聴にははずせない。やはり安心して聴ける演奏は凄さを感じ、前のアンプより透明度は高まったようです。
此れだけ聴くのならそれは素晴らしい演奏ですが、大御所を散々聴くと分かるようです。今回は演奏のことじゃ無く、ピアノの音ですが、一音一音正確に出してます。今までNEC,オーレックス、LINN等のアンプ を聴いてきましたが、実に音に深みが音に出てグランドピアノらしい音がします。
ペタル使いも良く分かる!ボリュームを絞り音量を小さくしても変わりません。ひょっとすると凄いアンプかも知れない。確かにクオードのアンプとも違い英国の音に日本の精細さが交わった感じの音が聴ける、
筆者の愛用のオーレックスアンプと比べかなりの癖はあるが、TANNOYの鳴るすツボを分かっている感じのアンプMA-7かもしれない、今後聴き込めば解明するでしょう。
先週どうしても残しておきたかったLPレコード100枚程を聴くのが楽しみになります。次に筆者の好きなシューベルト:二重奏曲/イザベル・ファウスト(vn)とアレクサンドル・メルニコフ(p)実に上手いこと鳴るんです。
当分アンプは此れで収まるかも知れません。但し使用上の注意点は此のアンプの下にインシュレーターをするべきです。
欲を行ったら切りがありませんが、TANNOY社製品の重要な試聴テストのシステムは伊達じゃないようです。何か嬉しくなって
アンリ菅野(梅山静子=うめやま・しずこ)のスイートメモリーのアルバムを聴く、実に大人の女性の感じで実に上手く聴こえる、そう言えば癌と戦った女性で有名か?
彼女の歌声は昔から好きで、良く聴いたが実に良いバランスで歌う、ヴォーカルも実に美味く奏でる。テイクファイブ実に上手聴こえる。この音質はタンノイ向きかもしれい・・・・・
タンノイⅢLZよ其処まで鳴らさなくても・・・てな塩梅です。
(笑)でもオケはやはり得意じゃないようで室内楽以下小編成は実に良い。オケ、オペラはアンプ以外の問題か?オペラの歌声は実に安心して聴けるがダイナミックな感じの部分は不満が出る
そして筆者にとっては定番中の定番、グスタフ・レオンハルト(Gustav Leonhardt)のバッハ:ゴルトベルク変奏曲を聴く。
Gustav Leonhardt plays Bach Goldberg Variations BWV 988
今までと変わったところは高音部の抜けが更に良くなったようです。アリアだけ聴いても変化が分かる。又低域のチェンバロ独特の深みも出ます、やはりパワーの違いかな?
同曲でズザナ・ルージチコヴァーの演奏も良くなっています。レオンハルトとは対照的で優しさに満ち溢れる此れはお買い得のアンプのようですよ。
流石TANNOYが共同開発したArmoniaシリーズのパワーアンプである。音楽をよく知った 技術者が多くいないとこの様なアンプは出来ないのかも知れない。
昔、筆者もTEACのオープンデッキ2トラ38(A-7400)を使用して購買当初は2トラ38の良さを実感したが後日、友人の購入したルボックス等と比べ唖然とした経験があり余り良いイメージは持ってないのが正直な意見でしたが・・・ですので、最初TEACのアンプと聞いた時は少し怯んだのですが、経緯が分かり導入しましたので踏み切った訳です、 想像以上の音はでるようです。永い間聴けば、その内欠点は見つけるでしょうが、このアンプなら合格のようです。
これまでタンノイⅢLZには球のアンプがと、迷信の如く信じて、良質の球のアンプと信じていましたが、このアンプを聴き納得しましたが、まだヴァイオリン等の弦楽器は十分聴いていませんので、結論は先になりますがTEACは昔タンノイの正規代理店になっていたので、タンノイ社の交流も深いパイプがあったのでしょう。
少し聴いた感じは中々の優れもののようです。発売は1980年に発売された37年前のアンプですが古さは感じない音質です。
試作段階で英タンノイ社に送り、試聴テストを繰り返し理想のアンプとして完成した。とあり、音楽を良く弁えたアンプである、落札価格は意外と低額で手にいれたかも知れません。
これでやっと球の呪縛から開放されることができるのかも知れません。感謝!ブラボー!
詳しくは29日に
年鑑では 物理特性が非常に良いアンプとの評価で 評論家の高嶋さんが評していた
人の声 クラシックの器楽やオケを聞き 特に展覧会の絵のチューバの音が良かった
此れは アンプとの相性と何を聞くかに依る
一重に 個人の好みによるのでは 私的には実に良い組み合わせだと思います