今朝もまだ、朝顔が咲いている。
一時期は花柄もすっかり小さくなっていたが、今朝はまた盛夏の頃に負けないほどの、大輪できれいな花が咲いている。
そういえば、まだ夏日の暑さもしつこく残っている。
それでも夜になると、暗闇の中では虫の声もしずかな賑やかさで、夜空の月もひんやりと澄み渡ってみえる。
どこからか漂ってくる、金木犀の甘い風も心地いい。
ゆっくりと季節は移ろっているのだろう。移ろうなどと、なんとなく古めかしい言葉も使いたくなる、そんな季節の終わりと始まりの時なのかもしれない。
いつまでも頑張っている朝顔の花を見ていると、ただ暑さに耐えるばかりだったこの夏の、いくばくかの消化しきれなかった想いが、淡い花色に感じられたりもする。