青空に映える真っ白いサルスベリが迎えてくれる、ふる里
住む人はいなくなったふる里を、守るように佇む墓所
お盆は過ぎても、灼けつくような日差しとむせ返るような熱気は衰えることを知らない。
そんな暑さに押されてばかりもいられない。我が家のお盆行事を一通り終えた今日は、カミさんの里のお墓参りに出かけた。義兄夫婦がふる里を守っているときは、わざわざの墓参りに出かけることは少なかった。しかし今は住む人もない家と墓所が、もの言わぬままふる里を守ってくれているのだから、私たちが出かけて家の窓と言う窓を開け放ち、空気の入れ替えをして、お墓に水を上げるくらいは当たり前のことである。
それにしても暑かった。背の高いお墓に精一杯背伸びして水を上げる。やはり何かしら心のつかえみたいなものが取れたような爽やかな気分にさせられる。
但しここにも問題は一つ残っている。これだけの墓所をどうするか。姫路と山口市に住む息子二人のどちらかに任せることになるのだろうが、いずれにしても大変な話である。
墓所の周囲にある住む人のない住居跡は、すでに雑草や雑木に覆われようしている。この墓所を放置すれば、森に還っていくのは時間の問題である。今のところ、詳しい話し合いはしていないが、大切なことゆえに慎重にもなるし、意外に厄介なことではある。
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