根っこの周りを丁寧に掘って、最後にひと鍬タケノコに打ち込む。 堀上げてすぐに、大釜で茹でる。
この季節の最大のお楽しみであった「藪の中のクラス会」。
竹藪を守ってくれている友の山に、高校時代の同級生が集まってタケノコを掘る。すぐに皮を剥いて茹で始める。この茹でる時間が、大切な大切な宴会時間となる。まさしく少人数でワイワイガヤガヤのクラス会が始まる。
振り返ると、最初のタケノコ掘りはかれこれ20年前の話になる。
同級生3人が60歳の定年退職を迎えて、高校時代の恩師にその報告をするために新潟まで行って帰った翌日が確か1回目であったと記憶する。
3人が5人、7人と増えていき男女合わせて10人集まったのが最高であった。数年続けて楽しんだが間もなく、連れ合いの体調不良や、本人の不調などが重なって減る一方に。それでも4・5人で結構長く続いた。
昨年はコロナで完全に中止。そして迎えた今年。彼から誘われるままに一人だけクルマ運転で訪れた。
思えば20年という歳月が人それぞれの体調や境遇を如実に物語っている。大きく変らず最後まで残ったのは、山持ちの彼と小生だけ。藪の中のクラス会もいつしか二人の会になってしまった。それも、コーヒー飲んで、買って行ったお弁当食べて、堀りたて・茹でたての新鮮タケノコをたらふくもらって帰る。それさえも今年が最後となりそうな予感が。
また一つ人世の楽しみが消えていきそうである。こういったものに代わる新たな何かを望むのは難しい年令にさしかかっているということか。
やはり、他人を頼らず、自らの健康と体力を維持して、孫の追っかけに精出すのがお似合いということかも。
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