間歩

2014-05-14 02:09:25 | その他旅行き
Iwami & Izumo Chapter_4



龍源寺間歩近くの遊歩道はイロハモミジが多く、新緑がきれいだ。
秋もきっときれいに違いない。
雨も止み、程よい時刻になり、歩く人、レンタサイクルで移動する人、観光客が多くなってきた。
道を進むほどに谷は狭くなり、中に入れないよう柵で閉じられた小さな坑道入口がそこここに見られるようになる。



龍源寺間歩は観光用に公開されている大きな坑道のひとつ。
入ってみると壁に鑿の跡が残る身長の高さの穴がほぼまっすぐ延びている。
本道の左右には小さく短い側道がいくつも穴を開けていた。
側道といっても長いものではなく、銀の密度が高いところを少しだけ横に掘った感じ。
立って入れる広さはなく、坑夫は腹這いになって鑿をふるったのだろう。



出口付近まで来て、停電になったら坑道内は真っ暗になるんだろうな、ということに思い至った。
明かりがついているから気軽に歩いてきたが。
これは自然にできた洞穴ではないのだと言い聞かせねばならない。
とても地味なトンネルだが、その昔鉱山としてあった頃、坑夫が身を危険にさらし掘った穴なのだ。



坑道をくぐり外に出たら青空だった。
あれ、こんなに早く天候回復する予報だったか?
樹間から差し込む陽射しが眩しく、雫を纏った草木が美しい。
途端に気分が軽くなった。
こうなると寒いからと着てきたフリースが暑いかと思ったが気温は上がらず、一帯は冷たい空気に包まれているようでちょうどいい。
良かった。
濡れるのを気にしつつ歩いた道を、帰りは足取りも軽やかに戻った。




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