拝啓、私の読者様。
またまたポストです!そしてシャワーです!
白鳥空は、今日も配達人が見限ったような崖っぷちのポストへ宛先不明なポエムを投函。
郵政公社への嫌がらせを欠かさない少女、見上げた根性です。
そんな彼女の日常報告を兼ねたモノローグからはじまる第三話。
かいつまんで前回までの粗筋を説明されましたが、彼女の言い様では皆目わかりません。
いったい視聴者の何割がまじめに彼女の言葉に耳を傾けているのか?
いや、まさにそれこそが脚本の狙いなんでしょうが。
せつなと京四郎が「王子様とお姫様でなく王子様と聖剣」
京四郎が「学園の平和を乱す絶対天使という敵から生徒を守る正義の味方」
タイトルが京四郎なのに、彼が何者であるかが三話になって明かされるというのが、
なんともはや…。
人生史上未曾有の事態を、自分なりの語彙で説明しようとする空の懸命さが窺われて
可愛いといえばそうなのですが。これは二言目には「行こう、一緒に」という誘い文句
か、「ああ」という生返事か、「絶対」しか言わない京四郎の言語能力にも問題があるかも。
さて、空は前回自分が何故さらわれたのか理解していません。
そんな無知蒙昧な幸福感に浸りきっている少女の与り知らぬところ、関わりきれない
過去から、物語は動いていきます。
真相の語り手は三人。
彼らが口から漏らす重要事項は、その身に浴びるシャワーの放水で消える泡沫のように
あっさり流し去ってよいものではありません。
それはおぞましき世界の破滅とうるわしき剣の誕生の物語。
絶対天使創生の発端となった忌まわしい惨劇「熱い雪の七日間」の記憶が甦ります。
大神ジンとのやりとりを回想する京四郎。
今彼がパドラスの探索よりも優先させたいのは、空に関する詮索。
「確証はないが確信はある…彼女は……。絶対天使、必ず止めてみせる!」
「俺の占いは当たる、間違いない」と同程度にあてにならない台詞です。
ちなみに京四郎の言葉の説得力の無さは次回明らかに(笑)
ここにきて白鳥空が絶対天使である可能性が明かされます。
そして、第一話で衆人環視のなか空の服を剥いだ理由の弁明もここでたつのでして。
京四郎はお色気サービス付きでその汚名返上を狙ったのでありましょう。
きっと彼の敬愛するカズヤ兄さん譲りの肉体美と甘いマスクで、テレビの前の奥様に
とりいれば、どんな悪行も許される処世術を特撮番組や平成ガンダムなどで学習したに
違いありません。彼は亡き兄の面影を勝手に免罪符にして、どんな横暴を働いても
大丈夫という独自の哲学を編み出して、この十年を過ごしてきたのでしょう。
恐るべし少年、綾小路京四郎!やはり、喰えない男です。
お次は次回予告の官能ナレーションでお馴染みミカ様。
「あの滅びの宵、天使の銀河がこの世にうまれた…クラウソラス、パドラス、
そして私の剣、お前が生れた」
カオンちゃんの笑顔が被さります。今回一番マトモなカオンちゃんのカット。
その口振りからしてミカ様は、カオンちゃんに並々ならぬご寵愛を注がれているよう
なのですが少々度が過ぎてますね(汗)どうして、そんな脳裏に刻んだ爽やかな
カオンちゃんの微笑みを苦悶で歪ませるようなことを平気で行うのでしょうか(嘆息)
絶対天使を心を持った存在としてでなく、物に対する愛着心でもって接する点では、
京四郎とミカは似たものどうしですかね。声も艶っぽいし(笑)
ちなみにミカ様のお風呂、檜作りでしょうか?
かなり豪勢ですが(千歌音ちゃんちの大理石風呂には負けるが)、彼女は入り方も豪快。
肩広げてて、はっきりいってオヤヂくさいです。
これで頭に手拭のせて、「いい湯だなぁ~ハハン♪ア、ビバビバ」とか鼻で唄って
くれたら最高なのですが、東月封魔はやはりお笑い担当ではないので無理でした。
(んなことしたら田中敦子様のエロエロボイスが台無しです)
さて、最後はソウジロウ。
「絶対天使を構成するエターナルマナ。それは四つの流星となって関東ネフィリム平野
に降り注いだ。後に残ったのは廃墟と亡骸、一握りの人たち…そして四本の剣」
四つの流星が四体の絶対天使へと形作られた。
砕かれたメギンギョルドのワルテイシアを除けば、各人が所有する三体だけのはず
だったのに、幻の五体目として白鳥空が見出される。
驚くべきことに、京四郎だけでなく三人ともがこの事実を知っていました。
しかし、ソウジロウは空を利用する事には無関心。
第一話で学園を襲ったのも、彼の指図でなくたるろっての暴走でした。
とすると、白鳥空争奪戦は京四郎とミカの一騎打ちとなるわけですが、
両陣営とも天使と契約者間に傍観者一名を巻き込んだ三角関係のなかで、微妙な細波が
立っておりまして、一枚岩となるのは難しいのか…?
しかし、綾小路家の人々は同時刻に入浴する習慣でもあるんでしょうか。
はっきりいって男のヌードはいりませんっ!
これでは聖闘衣を描くのがめんどくさくなったので無駄に脱いでしまう
車田正美漫画のキャラです(爆)
着せ替え人形な主人公に衣装製作費を注いだ皺寄せが、こんなところに(笑)
カオンちゃんとヒミコももっと脱いで…(殴!)
ソウジロウの住まいが一番粗末でしたね。電気も通ってなさそうだし、手なづけている
天使がなにせ猫まがいですので、いつも夜行性の生活なんでしょう。
プールサイドでお菓子作りもこなしちゃうほどなので、サヴァイバル能力のある
兄さんです。
それに比べて京四郎は、せつながいないと三日で死んでそうですね。
ソウジロウの顔の大きな十字傷や体の痣は、大崩壊のときに負ったものでしょうか?
ミカ様もソウジロウ兄さんもとても高校生には見えないご貫禄。
私は京四郎も含めたこの三人の方が、よっぽど人間じゃないと思えるんですが。
「舞い踊る螺旋」――そのタイトルの示すとおり、視聴者は白鳥空の妄想モノローグに
耳を毒され、眩暈を覚えながらも螺旋階段をのぼりつめるように、いつしかヒロインと
ともに物語の深奥部へ誘われてゆきます。
天使を御する三人の契約者の血の因縁からくる争い。
せつな・京四郎・空もしくはカオン・ミカ・ヒミコという天使と人間との愛と葛藤。
そしておそらく二人の王子様の間で揺れるヒロイン白鳥空の恋。
いろんな三つ巴の思惑が絡んで渦巻いていくドラマがみられそうです。
ところで、白鳥空は絶対天使だとしてどんな位置づけなんでしょうかね。
ОPではケルビム(耳から翼の生えた頭だけの天使)のようなロボに磔にされた
空が描かれていますが…。
せつなの「喜」たるろっての「怒」ワルテイシアの「哀」カオンの「楽」を
束ねてひとつにする統合的な存在なのかと考えていましたが、公式HP紹介の
携帯ストラップを見る限り…。
もしや四体のどれにも代りうるという意味で彼女はいわば「ジョーカー」?
でも「最高の切り札」というよりは、今のところその発言から思うに
「道化師」という感じですよね(笑)