御読了ありがとうございました。
こちらは恒例の後書きになります。以下、お時間のある方はどうぞ。
短編だったにもかかわらずなかなか仕上がらなかったのは、タイトルが当初は「本当はもう一枚」という、しっくりこないものでダブついていたからです。それから各話のサブタイトルがどうもしっくりこなくて。
何作か書き散らしたものがあったのですが、どれもおなじみのカップル話らしく、めそめそしたあとに「ラストにやること」が同じなので!(爆)、自分で飽きてしまったというのもあります。同人話といえば、オチはこればかりですね、ハイ(笑)
通常、アフターものの神無月の巫女現世編二次小説では、姫子をやや攻め気味なタイプにしてしまうことが多いのですが。本作は珍しく大人姫子だけども、千歌音のほうが積極的な性格付けにしてみました。カップリング表記でいうと、「千歌姫」ですかね? 受けな姫子もいいですね。
DVD-ROM版のジャケットの絵では、千歌音ちゃんはやや幼めな顔ですが、さらに姫子はちょっと可愛らしさを増していて、どっちかといえば千歌音ちゃんリードかなと思わせるものがありました。
アニメ本編では前世の記憶を引きずって、姫子に積極的になれなかった千歌音ちゃん。転生したら吹っ切れて明るくなったのでしょうか? そんな期待をこめてかきあげた短編なのでした。
最愛にして最強最高の百合カップルのひめちかこと、来栖川姫子と姫宮千歌音。
だけども千歌音ちゃんだけに依存するんじゃなくて、そのひとのことしか見えなくなっていく二人だけでもなくて。側で支える乙羽さんだけじゃなくて、ソウマくんやマコちゃんとも緩やかにつながって、過ちをおそれずにしたたかに生きている、その後の姫子がいいな、と思ってみたのですが、そうした成長した姫子を描ききるには尺が足りなかったのかもしれません。
実際に姫子と千歌音がいたとして、20年経ったとしたらどんな大人になっているのでしょうね。
職業人として自立していてパートナーもいる、そんなカッコいい女性像も素敵でいいのだけれども。本作では、あいまいなままにしています。
お楽しみいただけましたら幸いです。
では、また、次作でお会いしましょう。
(2022年9月19日あとがき記す、2024年12月14日最終更新)
【目次】神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」