はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

柳家花緑さんの話

2018年10月25日 | 雑感
2018/10/25


NHKラジオ深夜便、4時台の柳家花緑さんの話を聴いた。
たまたま目が覚めてラジオを聴いたのだが、話がおもしろくて、すっかり目が冴えて聴き入ってしまった。

まず、話を覚えるということについて。今、190ほどのレパートリーを持っているそうだが、やっていないとどんどん忘れる、落語家の記憶力は一般の人と何ら変わらない。いつも記憶にあるのは20~30作。常に思い出し稽古をして定着させる。覚えることはいつも苦しい。苦しいということに慣れるというだけのこと。

これは音楽の暗譜も同じで、分野は違えど、覚えるということはそういうもの、と興味深い。

更に興味深かったのは、花緑さんの発達障害のこと。
識字障害(ディスレキシア)、多弁、多動症なのだそうだ。


22歳で真打に昇進し、お弟子さんも11人いる花緑さんであるが、漢字の読み書きが苦手で通知表も1か2。教室ではじっとしていられず、いつもしゃべっていたという。学校で身の置きどころがなく、行くのが嫌だった。
自分が発達障害と知るのは、テレビ出演がきっかけだった。「1」が並ぶ中学の通知表を公開したところ、視聴者から「息子も花緑さんと同じ障害です」とメールが届いた。初めて言われた時はショックだったけれど、いろいろ調べてそうだとわかり、今は知ってよかったとおっしゃる。

それまで、成績が悪いのは自分がさぼっていたからだと思っていた、根本的に自分に自信がなかったのが、病気だと知ることで初めて安らぎを覚えた。病気のせいにしていいんだと思えた。

子どもの時はつらかったので過去に戻りたくはない、今の自分が一番幸せ。多弁ということで落語家にぴったりなのだ。ナレーションの仕事は台本に全部ルビをふっているそうだ。

発達障害のことは、今後も発信していかなくてはならないとおっしゃる。少し前までは知られていなくて、学校の先生も知らなかった。
当人、家族、まわりが理解することで楽になる。

識字障害の人は疲れやすく(やはり普通の人より生活に困難さを感じているからだろうか)、気をつけることもあるそうだ。




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