最近、御相談にいらっしゃる方の中に音楽葬や友人葬の後で困って来られる方がおられます。
個人が好きだった音楽や近しい方だけで送ろうと、故人を想っての心温まる葬儀をとの思いからでしょうが、後で親戚縁者から、戒名もなくお経も無い葬儀で亡くなった後、迷わず成仏できるのか?…と言われて不安になり御相談にいらっしゃるのですが、僧侶は故人を送る為のお経をただ唱えるのでは有りません。
枕経、通夜式、葬儀、には故人を成仏へと導く法力を用いて迷わず旅立つ手助けをしているのです。故人を送る御家族とは立場が違い、葬儀に立ち会った僧侶にはその使命があるのです。
又、既に寺にお墓をお持ちの方は、どちらの寺墓地でも俗名ではお墓に入れることも出来ませんし、そこの寺で葬儀を行ない、戒名をつけて貰う事になるでしょう、結局は葬儀のやり直しをする事になるでしょうし、お金も又、かかることになり、予算に予定しない思わぬ大出費になってしまいます。
最近TVでも色んなタイプの葬儀プランが紹介されていますが、その後、納骨されるまでの寺との兼ね合いや親族とのトラブルが生じる事までの説明がなく、リーズナブルで心温まるイベントの様なお見送り会だけにスポットが当てられているのが残念でなりません。
リーズナブル?その為に故人の魂を迷わず導く使命を持つ僧侶を呼ばずに済ませるのは、本当に故人の為の儀式なのでしょうか?音楽葬や故人の好きだった方法で送るのは悪い事ではありませんが、僧侶とご相談の上一緒に行う事も出来るのではないでしょうか。
亡くなってしまった故人の事で何も考えられなくなるのが人間です。 もしもの時の為に、後で失敗しない様に葬儀社選びや下調べ等をしたり、霊園にお墓をお持ちの方も、まだ、お墓をお持ちでない方も、自分達の納得が出来、信頼のおける寺や僧侶を探しておいて御相談されておくのもいいかもしれません。
Photo:イワシャジン
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