昨年から長々と格闘している現場ですが、いよいよ工期が迫り、各業者に拍車と鞭が振るわれるようになってきた模様です。
ところがどっこい、現場サイドからは肝心の資料が配布されることも無く、現場は右往左往。
尻だけ叩かれて、各業者の判断(独断)で工事を進まざるを得ません。
昨日のローカルニュースでは、この建物の持ち主(自治体から任命されたであろう館長)が、笑顔でインタビューに答えていました。
3月には、開館後初の国際会議が行われること・・・
この建物を『東京の有名な設計事務所』に委託したこと・・。
・・・などなど、とても得意げに話されていました。
肝心の竣工日に間に合わないかもしれないということも知らずに・・・・・・。
オイラと担当者さんが今日打ち合わせしたのは、その建物の正面玄関。
いわゆるメインエントランスの一番目立つ部分の施工図作成です。
この部分だけで、鉄骨、カーテンウォール、アルミサッシ、ステンレス製自動ドア、内装、防水、コーキング、電気配線、照明・・・と多種の業者が関わっています。
それぞれの施工図をつき付け合せながら仕上げを検討しなければならないのに、大元の設計管理者が各業種間にそれらの施工図を開放してくれないのです。
つまりは、各業種の図面を監督できないまま現場が進んでしまい、つじつまが合わなくなっている・・・という危機的状況なのであります。
そのつじつまが合わない部分、どう施工図を作れって言うのかね
ま、図面を出せというんだから、いちおうそれなりに適宜に作図はしますけど
現場で実測したほうが早くないかい
ってなことで、オイラの担当者さんはどんどんやせ細っていくのであります
精神を病んだ業者さんも出たと聞いています
進行具合にキレて撤退した業者さんも出たと聞きました。
職人が工事に入れず、人工代だけが支払われたとも聞こえてきます。
竣工日まであとひと月弱。
ここが正念場です
止まない雨はありません
いつかは必ず完成します
遅れた工期は監理者の責任であって業者の責任ではありません
こんな設計事務所に依頼した自治体は、後々になって真実を知ることになるでしょう
そうなれば、かつての某温泉施設の時のように、設計事務所と自治体がニュース等で叩かれるだけです
工事に携わっている方々は気に病むことなく、成り行きを楽しむことにしようではありませんか