公開を1カ月後に控えてきのう東京で試写会があった映画「峠 最後のサムライ」。コロナ禍にあって延期に次ぐ延期の末の公開だけに、ワイドショーでも取り上げられました。そこで脳裏をよぎったのは小千谷市の越の大橋たもとにある文学碑の碑文です。「峠」の原作者たる司馬遼太郎の文にほかならず、以下は一部抜粋です。「武士の世の終焉にあたって、長岡藩ほどその最後をみごとに表現しきった集団はない。運命の負を甘受し、そのことによって歴史にむかって語りつづける道をえらんだ。」
【5/18追記】「最後のみごとな表現」に巻き込まれて、生きたかったのに死を余儀なくされたり、家を焼かれたりした人は、やはり浮かばれない。